特集:民放テレビ・ラジオ新社長インタビュー
2007年10月01日
2011年完全デジタル時代を見据える
厳しい広告環境や、デジタル移行への諸課題を抱える各局
広告・放送外の2つを軸に、今後いかに収益拡大を図るのか?
民放トップ41人交代 民放テレビ・ラジオ(BS放送含む)は、今年6月の総会で41社が社長交代した。例年を上回る数の新社長誕生となった。4年後の2011年に迎える完全デジタル時代を見据えた新体制作りと見られる。
地上民放テレビ・ラジオ193社(関西テレビ除く)の06年度決算は、売上総額2兆5190億6400万円、前年度比0・3%減、経常利益はおよそ15・7%減と、2002年度以来の減収減益と厳しい結果となった。(民放連調べ)。
民放連の「短期展望」によれば、07年度のテレビ・ラジオのスポット広告は減収を予測している。景気はなお堅調ながら、引き続き厳しい様相だ。
一方、民放BSデジタル放送5社の06年度売上は250億円、前年度比17・5%増と順調に伸びた。BSフジとBSジャパンの2社は単年度黒字化を果たした。今秋にも3千万世帯に普及する勢いを背景に、広告売上を伸ばしており、今年度は5社すべて黒字化する見通し。だが、今年12月には新たに日本BS放送「BS11デジタル」など2社が開局、競争は激化する。
厳しい広告環境や、デジタル移行への諸課題を抱えながら、各社は今後いかに収益拡大を図るか。広告収入拡大(WOWOWは視聴料収入拡大)と放送外収入拡大の2つを軸にした経営戦略が進められ、ワンセグやインターネットなどクロスメディア展開に期待を寄せる。在京民放の新社長7人に今後の抱負を聞いた―。
☆タイトル/新社長
フジテレビ 豊田 皓 社長 最大メディアであるために良質コンテンツを 放送外シェア30%へ/TVの優位性は不変
テレビ東京 島田昌幸 社長
“挑戦”生活のリズムに溶け込む番組編成実現へ
耳を澄まし責任持つ/守りに入らず挑戦を/捉われない番組編成
TBSラジオ 余田光隆 社長 思いやりと優しさをもって信頼関係を ラジオ有用性アピール/2次利用を積極展開
文化放送 三木明博 社長
未来志向で情報のネットワークを磨く
情報の受け皿を作る/スーパーPを育てる
WOWOW 和崎信哉 社長 全てのことを面白がり徹底して上質にこだわる デジ移行この1年で方針/ナンバーワンにこだわる
BSフジ 北林由孝 社長
スタッフの潜在能力発揮できる環境作りを
深さと画質にこだわる/最後に勝つのは理念
BSジャパン 山田 登 社長 本格的加速期計りつつ経営基盤・番組強化 成長著しいBS/「鉄模」等趣味モノも/テレ東と補完関係確立
(全員のインタビュー全文詳細は月刊誌「文化通信ジャーナル」07年9月号に掲載)