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世界で社会現象「ダウントン・アビー」 日本でも“事件”となるか!?

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世界で社会現象「ダウントン・アビー」 日本でも“事件”となるか!?

2014年08月18日

ダウントン・アビージャケ写.jpg 英国ドラマ2大巨頭の1つ「ダウントン・アビー」が8月6日、ついに日本でブルーレイ&DVDリリース開始された。

 12年に日本でリリースされた「シャーロック」は大ヒットとなり、ベネディクト・カンバーバッチがブレイクするキッカケになったことはよく知られるところ。英国でその「シャーロック」と熾烈な視聴率争いを繰り広げ、2大ドラマとして圧倒的な人気を誇るのが「ダウントン・アビー」だ。イングランド郊外の大邸宅“ダウントン・アビー”に暮らす貴族・グランサム伯爵一家の相続問題を中心に描くサスペンスで、本国ではシーズン1がTVドラマ新シリーズ史上最高視聴者数を獲得。シーズン4では年間No.1に上り詰めた。ダウントン・アビー邸として撮影に使用されたハイクレア城は一般公開されているが、すでに来年いっぱいまで見学の予約が埋まっているほどの人気ぶり。また、ウィリアム王子とケイト妃をはじめ名だたるセレブたちがこのドラマのファンであることも話題となっている。

 その人気は英国だけに留まらない。世界250の国と地域で放送され、米国では「シャーロック」を遥かに上回る視聴者数を獲得。シーズン4はシリーズ最高視聴者数となる1,230万人を記録した。“大ヒット作品!”のコピーがあしらわれる作品は無限に存在するが、「ダウントン・アビー」は正真正銘の世界的大ヒットドラマなのである。

 では、このドラマのどの部分に世界が魅了されているのか。作品のポイントを発売元NBCユニバーサル・エンターテイメントのタイトルプランナー高田和子さん、マーケティング部PRの田中乃美さんに聞いた。


ポイント① 時代背景

 舞台となるのは第一次世界大戦勃発直前の20世紀初頭。タイタニック号の沈没事故で相続人を失ったことにより、ダウントン邸の日常が静かにうごめいていく。「タイタニック沈没という、世界的に知られる大事故がきっかけとなっているため、ストーリーに入り込みやすい。そして第一次世界大戦が始まり、英国の階級制度にも変化が訪れる。そんな激動の時代が背景にあり、女性だけでなく、時代モノ好きの男性にも支持されています」(高田)という。

「ダウントン・アビー」1.jpg
(C) 2010 Carnival Film & Television Limited. All Rights Reserved.


ポイント② 貴族社会を描く

 英国の貴族社会を覗き見ることで、非日常的な世界に浸ることができる。「劇中に登場する衣装や建物、小物に至るまで、英国貴族の様々なアイテムが観る人の興味を惹きつけています」(田中)。日本では5月にNHK総合で地上波初放送されたが、その時も反響が大きく、じっくりと細部を見たいという感想もあり、NHKに再放送の要望が多数寄せられているという。ラルフローレンが12年秋冬コレクションで“ダウントンスタイル”をテーマに掲げ、ドラマからインスピレーションを受けたデザインを発表するなど、超一流の美術は多方面にも影響を及ぼしている。

「ダウントン・アビー」2.jpg
(C) 2010 Carnival Film & Television Limited. All Rights Reserved.


ポイント③ ドロドロの人間ドラマ

 第一次世界大戦前や英国貴族社会を描くと言っても、やはり最も大切なのは物語。このドラマの特徴は登場人物の多さだ。NHKの番組ホームページで紹介されるキャラクターだけでも21人。貴族だけでなく、そこで働く使用人たちにもスポットライトを当て、複雑でドロドロの人間関係を浮かび上がらせている。しかし誰一人ストーリーからこぼれることなく存在感を持ち、観るものが混乱することなく各キャラの個性を把握できるのが高い評価を受ける所以だ。「貴族の優雅な生活を描くだけでなく、そこで繰り広げられる愛憎劇に興味は尽きません。悪党が魅力的だし、これだけ各人物をしっかり描くにも関わらず、1シーズン(全7話)で2年が経過するとというスピード感も抜群で、とにかく脚本が素晴らしい」(田中)という。

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(C) 2010 Carnival Film & Television Limited. All Rights Reserved.



 秋には早くもシーズン2がNHK総合で放送される予定。スターチャンネルでの放送も続く。「放送からパッケージリリースへの連動性を作り続け、常にファンの身近にある意識や記憶に存在し続けるタイトルにしたい」(高田)と今後の宣伝プランを明かす。幸い、本作にはPRに協力的な英国企業・団体が多く、駐日英国大使館や英国政府観光庁、英国王立園芸協会日本支部等にバックアップを仰ぎに行くと、職員は当然のように本作を知っており、「日本でもヒットさせなきゃいけない!という気持ちで、快く引き受けてくれました」(高田)というのだ。

 すでに日本でも「ダウントン・アビー」人気の拡大を予感させる動きはある。例えば英国の国際文化交流機関であるブリティッシュ・カウンシルが開催する英会話ワークショップでは、「ダウントン・アビー」を教材とする回が募集開始後に即日満員となり、急遽設定した追加の回もあっさりと満員となってしまったという。また、8月2日に都内で開催されたNHK文化センター主催の「ダウントン・アビーを熱く語ろう!講座」でも、予定人数をオーバーして100人以上が詰めかける盛況となった。(下の写真はその時の様子)。今回の好評を受けて、早くも第2弾が11月に開催されることが決まっている。さらに、先述のハイレクア城見学には日本からの問い合わせも増えてきているという。

講座.jpg
↑講座は席を追加するほどの人気に


 英国ではすでにシーズン4まで放送され、現在はシーズン5の製作が進行している。世界でのブームが加速する中、日本でもこのドラマが“事件”となるのか。今後の展開から目が離せない。 了



取材・文/構成: 平池 由典



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