閲覧中のページ:トップ > コラム > 放送デスクコラム >

BS5社業績争いに異変!BSジャパン4位浮上

放送デスクコラム

最新記事

BS5社業績争いに異変!BSジャパン4位浮上

2014年08月04日

 BS放送5社の業績争いが変わりつつある。このほど民放キー局系BS5社の2014年度第1四半期業績(4‐6月)が明らかになった。それをみると、BS‐TBSが売上36億74百万円(前年比7・6%増)と同社のリードは変わらないが、特筆すべきはテレビ東京系のBSジャパンだ。同社の売上は34億95百万円(14・5%増)と、BS朝日の売上34億87百万円をわずかに上回り4位に浮上したのだ。これまで地上波同様に5位が定位置にあったが、この2年ほどで躍進、じわじわと業績を伸ばしている。

 ちなみに、2位はBS日本(BS日テレ)売上高36億29百万円(前年比7・6%増)、2億55百万円増)、3位BSフジ売上高35億90百万円(前年比9・4%増)。こうしてみると5社の争いはほぼ拮抗状態で、熾烈な展開となっている。

 BSジャパンの好調の要因は、他局と違い、地上波テレビ東京の人気番組を編成している点が大きい。テレ東は、全国ネットワークを持つ他局と違い、主要5地区だけの系列展開。そのため、BS放送は全国波なので、地上波番組をBS放送で積極展開できる。実際、テレ東の系列局がない地区で、BSジャパンの番組の接触率が高いという。加えて、BSジャパンは日本経済新聞連携の番組を拡充しており、BS放送の視聴者に多い高年齢層に支持され、広告営業に寄与しているようだ。

 一方、BS日テレは、キラーコンテンツの巨人戦中継を数年前より拡充し、広告売上を拡大している。そのため上期においては放送収入(広告収入)でリードするようになった。これまで独走状態だったBS‐TBSも予断できない状況にある。

 今夏、そして下期の展開次第で、順位に変動が起こり得るBS業界。放送収入の争いの一方で、放送外事業収入の拡大にも注力しはじめた。来年春には機械式接触率調査が始まる。それを視野にした各社の今年10月編成の作業が注目され今後を占うようだ。

(戎 正治)

関連記事

過去のタイトル一覧

2016年

12月

2015年

1月│ 2月│ 3月

2014年

2月│ 3月│ 6月│ 8月

2013年

1月│ 2月│ 3月│ 4月│ 5月│ 6月│ 7月│ 8月│ 9月│ 11月│ 12月

2012年

1月│ 2月│ 3月│ 4月│ 5月│ 6月│ 7月│ 8月│ 9月│ 10月│ 11月│ 12月

2011年

1月│ 2月│ 3月│ 4月│ 5月│ 6月│ 7月│ 8月│ 9月│ 10月│ 11月│ 12月

2010年

10月│ 11月│ 12月