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今夏ドラマ‐人気作品続々復活!
視聴率獲得へ強い姿勢のあらわれ

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今夏ドラマ‐人気作品続々復活!
視聴率獲得へ強い姿勢のあらわれ

2013年06月14日
 7月スタートする新ドラマは、人気作品の復活が話題だ。日本テレビの「斉藤さん2」は5年半ぶり、フジテレビ「ショムニ2013」は第4シリーズとして10年ぶり、同「救命病棟24時」は第5シリーズとして4年ぶりだ。主演は「斉藤さん」の観月ありさ、「ショムニ」の江角マキコは変わらないが、「救命病棟」は江口洋介が出演せず、松嶋菜々子主演で送る。

 4月期ドラマは、「ガリレオ」が視聴率20%前後で独走し、次いで「ラストシンデレラ」が15%台を獲得し、フジ2作品が好調だが、それ以外は堅調な推移も総じて話題にやや欠ける展開となった。

 そんな中の7月ドラマ。フジは成功した復活作「ガリレオ」に続き、過去の人気作を今回2作品投入する。視聴率トップ争いから転落したフジの奪回戦略にほかならない。かつてドラマのヒットメーカーとして活躍し、昨年6月常務に昇任し編成制作担当となって編成復帰した大多亮氏は、〝ドラマで視聴率復活の流れ〟を期しており、着実に高数字が見込めそうな人気作の復活は最前の手段と選択したよう。とかく新味に欠けるなどと言われそうだが、急務な視聴率回復へ強い姿勢を感じる。この秋には14年ぶりにあの〝W浅野〟「抱きしめたい」がスペシャルで復活する。大多氏はこの6月には編成制作局長を兼任することになり、今後ますます直接的に手腕を振るうことになる。人気作で注目を集める一方で、新企画の開発がこれからのカギとなりそう。

 日テレは、目線を変えながら、社会や教育問題に一石を投じるドラマ作りに定評があり、「斉藤さん」もその一つで当時注目を集めた。今回は、主戦場を幼稚園から小学校へと移し、現代の学校に溢れ返る問題に主人公が再び立ち上がるという。4月期の「35歳の高校生」はOA前には設定のインパクトさで話題を集めたものの、期待以上の数字を得られず、今作がどう視聴者の支持を集めるか注目されるところ。

 一方、TBSは、復活作品ではないが、大御所・脚本家橋田壽賀子の14年ぶり新作連続ドラマ「なるようになるさ。」を送る。舘ひろし&浅野温子が夫婦役を演じる。夫の定年を機に始めることになる“自宅レストラン”を舞台にしたコメディ・ホームドラマという。「渡鬼」のファンたちが帰ってくるような期待作だ。

 トップ争いをゆくテレビ朝日は、4作品とも人気シリーズを輩出する。うち2つはやや最近の人気作の続編で、沢村一樹「DOCTORS2 最強の名医」と生瀬勝久「警部補 矢部謙三2」。「DOCTORS」は2011年10月期ドラマで最終回18・5%を獲得、今年6月1日のスペシャルは14・7%。今後の定番シリーズ化となるか力が入る。

 この7月ドラマ、人気作の復活もあって話題は満載。かつてのドラマファンも振り向かせ、相乗効果でドラマが盛り上がるか見物である。

(戎 正治)

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