あの人は誰だろう? テレビを見ていてそう思うことはよくあるでしょう。
先日もザッピングしていて、たまたま画面に映る女性を見て手が止まった。NHK教育テレビ(Eテレ)の中国語講座「テレビで中国語」(月曜23時)。発音コーナーを担当している可愛らしい中国人女性だ。画面の彼女は髪型のせいか一見して少し幼くも見えるが、大人の女性らしい。だから画面から発せられる声が微妙にアンバランスな印象を受けて気になった。Eテレの講座番組はビジュアルも意識してアイドルやタレントらを起用し視聴者を惹きつけているが、私もそれにハメられた感じだ。
名前は段文凝さん。ダン・ブンギョウと呼ぶ。ドゥアン・ウェンニンとも言う。この4月から番組に登場している。ネットでは既に話題になっているらしい。プロフィールを見ると、09年に来日。同年まで天津テレビ局に所属し、番組の司会やナレーションなどで活躍。この4月から「テレビで中国語」にレギュラー出演、とある。他に、いつくか中国語レッスンCDのナレーションなどが主な経歴。以前は、あるサークルの東京・池袋でのイベントに度々参加し、ボランティアで日本人に中国語を教えたりしていたこともあると、ネットで紹介されていた。他にサクッと検索してみたが情報が少ない。まだ、それほど知られていないのだろう。ゆえに、きっとブレイクすると感想を記す人もいる。キレイな発音やそのビジュアルに魅せられて、中国語を楽しく学ぶファンは増えているようだ。
日本では韓流に比べ、華流はまだそれほどブレイクしていないが、経済躍進とともにエンタメ業界も成長する中国にあって、国内のエンタメ産業は中国進出を着々と目論んでいる。放送界も中国でのドラマ制作、販売へ活発に動き始めている。韓流ブームで韓国人の俳優らを日本のドラマに起用するケースが目立ってきたように、中国人女性を配したドラマ制作も話題になってくるかもしれない。
外国人ヒロインの連続ドラマと言えば、最近ではフジテレビ「月の恋人」木村拓哉とリン・チーリン。古くは、日本テレビ「熱中時代 刑事編」の水谷豊とミッキー・マッケンジー、「ファイティングガール」の深田恭子とユンソナなどがある。だが、中国人女性のドラマは、01年フジテレビ「ウソコイ」(関西テレビ)で中井貴一の相手役となったフェイ・ウォンぐらいではないだろうか。
段文凝さんが女優の経験があるのか定かでないが、見てみたい気がした。いずれにしても、今後の活躍が期待されそうだ。
(戎 正治)