閲覧中のページ:トップ > 映画ニュース >

『死んだ目~』公開記念プレイベント実施

【FREE】『死んだ目~』公開記念プレイベント実施

2015年02月10日
左より原作者の古泉氏、松﨑氏、加納監督、紗都希 左より原作者の古泉氏、松﨑氏、加納監督、紗都希

 次世代の日本映画界を担う新しい才能を応援しようという企画趣旨に各社が賛同して製作された『死んだ目をした少年』は、2月21日(土)よりテアトル新宿で独占レイトショー公開されるが、公開を記念したプレイベントが8日(日)、東京・新宿のネイキッドロフトで開催された。

 映画は、独特のタッチとストーリー展開で根強いファンを持ち、過去に「青春☆金属バット」「ライフ・イズ・デッド」などが実写映画化されている、人気漫画家・古泉智浩氏の同名コミック(青林工藝舎刊)を、これからの活躍が期待される新しい才能・加納隼監督を起用して実写映画化したもの。淡々と過ぎていく毎日の中で、生きる意味を見出せないでいた思春期の少年の成長を描く、切ないけれど、なんだか可笑しい新世代の青春エンタテインメント。

 イベントのオープニングアクトには、路上で漫画を朗読するパフォーマンスで人気の “漫読家” 東方力丸が登場し、原作を熱く漫読。続いて、原作者の古泉氏、映画文筆家の松﨑健夫氏、加納監督、ヒロインを演じた紗都希、共演の後藤和歌奈が登壇し、トークショーを行った。古泉氏が「中学生の時は家が火事で燃えてしまうわ、ヤンキーたちに怯える日々で引きこもり状態だった。原作は、30代の時に婚約不履行で裁判となるなど、ひたすら暗い時期に昔を思い出して描いた」とディープな過去を明るく打ち明けると、加納監督も「中学生の時はゲームセンターに行くのさえ怖い学校生活だったので、原作のリアルな世界に共鳴した。この映画の編集をしていた時、初長編ということもあってもがき苦しんだので、死んだ目をしていたと思う」と続き、紗都希も女子中学の学園生活で友人関係に苦しんだと告白した。

 映画に関して古泉氏が「約10年の時を経てこんな風にアップデートしてもらえて幸せ。見ていていたたまれなくなったが、同時に抱きしめてあげたいような愛おしい気持ちになった」とし、紗都希も「原作の面白さと同じ感動を味わった」と感想を述べると、加納監督は「キャスティングにこだわり、原作の空気感を出したかったので、そう言っていただけると嬉しい」と安堵の表情を浮かべた。そして、松﨑氏は「原作への愛があり、同じリズムで進んでいくので、監督は古泉さんと同じ間、空間認識、考えを持っているのではないか。また、地方ロケがとても効果的で、映画における都会と田舎の対比、漫画の実写映画化を考える上でも大変興味深い作品。最初に映画を見てから原作を読んで欲しい」と評した。

 なお、監督、メインキャストが登壇しての公開初日舞台挨拶が決定。上映期間中は様々なイベントを行う予定。配給は『死んだ目をした少年』製作委員会。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。