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『繕い裁つ人』、完成披露に中谷美紀ら登壇

【FREE】『繕い裁つ人』、完成披露に中谷美紀ら登壇

2014年12月13日
左より中尾、黒木、三浦、中谷、片桐、杉咲、伊武、三島監督 左より中尾、黒木、三浦、中谷、片桐、杉咲、伊武、三島監督

 ギャガ配給『繕い裁つ人』(15年1月31日公開)の完成披露試写会が11日午後、東京・新宿ピカデリーで行われ、三島有紀子監督、中谷美紀、三浦貴大、片桐はいり、黒木華、杉咲花、中尾ミエ、伊武雅刀が登壇、作品に対する想いを語った。

 同作は、池辺葵の同名漫画コミック(講談社刊)を三島有紀子監督が映画化したもの。神戸で祖母が始めた仕立て屋を受け継いだ2代目店主・市江の頑なな服作りの姿勢を通じ、彼女を取り巻く人々の心の変化を描くヒューマンドラマ。企画製作プロダクションはダブ。製作委員会は関西テレビ放送、ポニーキャニオン、ギャガ、講談社、ダブ、グランマーブル。なお、伊武は今作が映画出演100作目となる。主題歌は平井堅の「切手のないおくりもの」。

三島有紀子監督
 私の父親は持っている服が少なく、いつも神戸の仕立て屋でオーダーメイドの服を作って貰っていました。「私は職人の誇りを纏っているのだ」という言葉が父親の口癖でした。その経験からいつか仕立て屋や職人の生き様を映画にしたいと思っていました。実際に取材したりオリジナルでストーリーを考えたりしていました。そんな時に池辺先生の『繕い裁つ人』という漫画を見つけ、「なんて素敵な主人公だろう」「主人公市江さんに寄り添ってずっと生きていきたい」「この漫画を映画化したい」と思ったことがきっかけで制作する事になりました。大切にこだわりながら、このスタッフ・役者と共に作りました。皆さま楽しんでください。

中谷美紀(南市江役)
 市江は三浦さん演じる藤井に「頑固ジジイ」「しつけの行き届いた野犬」と揶揄され、祖母が築きあげた洋裁店を守り、長年の顧客を大切にお迎えする仕事をする人物でした。ひたすらに愚直なまでに真っ直ぐに演じる事を心掛けました。この映画は日本中に市江の様にこつこつとものづくりを続けている職人さんたちへの賛歌になっていると思います。市江は映画の中で頑固にも志を貫き通す一方で、人間は限界や枠を自ら設けてしまい、その枠を超えられなかったりすることがあると思いますが、少し視点を変えるだけで新たな扉が開くというテーマを含んでいる映画になっていると思います。本作を皆様の愛情で包んで頂ければ、とても嬉しいです。

三浦貴大(藤井役)
 市江に対して「頑固ジジイ」と言う彼女の服に惚れ込みブランド化を持ちかけるセールスマン藤井を演じました。「実は藤井にも市江と同じように頑固なところがある」と考えながら演じてみました。そういった部分を是非楽しんで頂けたらと思います。

片桐はいり(牧葵役)
 中谷さんとは15年振りの共演になりますが、「主演女優たるものこうでないといかん!」と言わんばかりのストイックさに驚きました。特に、市江が「足踏みミシン」を操作するシーンに、中谷さんの持つ “ストイックさ” が映っていると思います。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。