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「最後の忠臣蔵」、役所ら完成報告

【FREE】「最後の忠臣蔵」、役所ら完成報告

2010年06月18日
 ワーナー・ブラザース映画の初幹事作品「最後の忠臣蔵」の完成報告記者会見が17日午後、東京・内幸町の帝国ホテルで行われ、製作総指揮のウィリアム・アイアトン ワーナー エンターテイメント ジャパン社長、杉田成道監督、出演の役所広司、佐藤浩市、桜庭ななみ、片岡仁左衛門が登壇した。

 同作品は、今も語り継がれる史実「忠臣蔵」の本当の結末を描く感動作。赤穂浪士の中で、討入り後の使命を与えられた二人(役所、佐藤)の生き残りがいた。あの日、死ぬことを許されなかった二人の男の、苦しみながら生き抜いた16年の歳月を描く。原作は池宮彰一郎「最後の忠臣蔵」(角川書店刊)。出演は、他に安田成美、山本耕史、風吹ジュン、田中邦衛、伊武雅刀、笈田ヨシ。脚本は田中陽造。音楽は加古隆。

 製作は、「最後の忠臣蔵」製作委員会(ワーナー・ブラザース映画、電通、角川映画、日本映画衛星放送、レッド・エンタテインメント、角川書店、Yahoo!JAPAN、メモリーテック、読売新聞)。制作プロダクションは角川映画。ワーナー・ブラザース映画配給で、12月18日全国RS。

▼ウィリアム・アイアトン社長(全て英語で)「ラスト サムライ」「硫黄島からの手紙」とは違って、日本人の監督とキャストで、日本人の魂の史実に真っ向から挑んだ。サッカーに例えるならば、杉田ジャパンがベストメンバーで、正月の大一番に挑むようなもの。10年近くローカルプロダクションに取り組んできた経験を「最後の忠臣蔵」に生かす。日本の観客は勿論、海外映画祭や世界配給に向けて、これから動いていく。

▼杉田成道監督 倹約や清貧、己を律し、人のために尽くす。こうした日本人の持つ美しさは、世界に誇るべき資産である。この映画を借りて、日本人独特のストイックな心情を表現した。脚本を読んで、役所さん、佐藤さんの二人しか考えられなかった。「忠臣蔵」と言うと、男の映画と思われるが、この映画は違う。時代劇であり、女性映画でもある。

▼役所広司 「忠臣蔵」は映画やドラマなどで沢山見てきたが、討入り後、生かされた人間が、討入り以上に苦しむ物語はとても新鮮。人形浄瑠璃を絡めた脚本が、映画でどうなっていくのか楽しみだった。

▼佐藤浩市 「魚影の群れ」以来27年、田中陽造さんの脚本は久し振りだったので、気持ちが高まった。実在の人物を演じたが、実在かどうかは関係なく、劇中の人間模様はフィクションであり、それを味付けしていった。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。