東映配給『BUDDHA2 手塚治虫のブッダ‐終わりなき旅‐』の完成披露会見が10日、丸の内TOEI(1)で行われ、小村敏明監督、声優を務めた吉永小百合、松山ケンイチ、観世清和、大和田伸也、吉岡秀隆、森下孝三エグゼクティブプロデューサーが出席した。
漫画の巨匠・手塚治虫が10年の歳月を掛けて描き上げた大長編「ブッダ」を原作に、11年に第1弾のアニメ映画『手塚治虫のブッダ‐赤い砂漠よ!美しく‐』が公開。今作が待望の続編となる。
吉永、吉岡ら豪華声優陣が続投したほか、新たに松山、お笑い芸人の哲夫(笑い飯)や、真木よう子が加入。また、主題歌「Pray」を浜崎あゆみが歌い、挿入歌をyu‐yuが担当した。
製作は、木下グループ、東映、東映アニメーション、東映ビデオ、ティー ワイ リミテッド。制作は東映アニメーション。制作協力は手塚プロダクション。2月8日(土)より全国ロードショー。
▼小村敏明監督の話 前作で出家を決意したシッダールタが、今回は悟りを開き、ブッダになるまでを描く。シッダールタの周りの人物を演じるキャストの皆さんには、悟りを開くキッカケを与えるような芝居をお願いした。無理なお願いもあったと思うが、その甲斐あって、画と演技が一体化した素晴らしい映像になっている。
▼吉永小百合の話 前作では堺雅人さんと親子の役で、今回は吉岡さんのお母さん役。俳優としてお母さん冥利に尽きる。次回は松山ケンイチさんのお母さんをやらせてもらいたい(笑)。こんなに素敵な俳優さんが集まって、こんな素晴らしい作品ができるのは、手塚さんの「ブッダ」ならでは。
▼松山ケンイチの話 自分が演じたタッタは、愛する人を亡くして復讐に燃えるが、シッダールタと出会い、前を向いて生きる大切さに気づく。でも、その後にまた戦争に巻き込まれて人を殺し、自分も死ぬ。悲しいけど、人間臭くて、一番好きなキャラクター。
▼観世清和の話 我々の能楽の世界は、古来より鎮魂、レクイエムの芸術と言われている。手塚先生の作品は普遍的な人間の生と死を描いており、能楽と相通ずるものがある。
▼大和田伸也の話 アニメの声は、『ライオンキング』のキング、「鉄腕アトム」の天馬博士に続いて3回目。「ブッダ」は初版本が出た時に全巻取り揃えて愛蔵していた作品なので、出演できてとても嬉しい。
▼吉岡秀隆の話 アフレコの時に、本当にブッダになれるのかと心の中で悩んだが、吉永さんとご一緒させてもらい、横から力を借りて、ようやくブッダになれた気がする。かつて手塚さんの作品に救われた人たちが、もう一度頑張ってみようと思える作品。
▼森下孝三EPの話 私はこの1年間に『ドラゴンボールZ 神と神』『キャテンハーロック』、そして『BUDDHA2』をプロデュースした。世界に向けてこれら日本のアニメを世界に発信するために、今回はプロデュースに専念した(「ブッダ」前作は監督)。まずは日本でのヒットが重要。