第4回日本シアタースタッフ映画祭in成城(主催:一般社団法人日本シアタースタッフ映画祭)が10日、東京・世田谷区の成城ホールで開催され、多くの観客が集まった。
今年から “映画の街” 成城に会場を移した同映画祭。安藤佑介実行委員長の開会宣言に続いて、映画館スタッフが制作した短編映画2作品『フィルム・フェチ』(監督:荒島晃宏)、『悲しくてやりきれない』(澤千尋)が上映された。
「映画館で観たい!」のプログラムでは、映画祭以降に公開される新作から、映画館で観てもらいたい作品(7部門)を映画館スタッフが選出した。ミステリー部門『探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点』、ホラー部門『クロユリ団地』、コメディ部門『体脂肪計タニタの社員食堂』、アニメーション部門『言の葉の庭』、SF部門『スター・トレック イントゥ・ダークネス』、アクション部門『地獄でなぜ悪い』の6作品の紹介を映画館スタッフが自ら行い、予告編も上映した。ヒューマン部門で選ばれた8月10日公開『少年H』の本編上映も行われ、上映後には降旗康男監督が登壇し、大きな拍手で迎えられた。
降旗監督は「(子供の頃)戦争には負けるのだから兵隊に志願してはダメだと先生が言ってくれた。そんなことを言ったら、憲兵や特高に捕まってしまうのに…。先生にお礼を言わないまま、別れてしまった。そうした思いがあり、劇中の父親(水谷豊)に先生を重ねた。また、『ALWAYS 三丁目の夕日』以来のCGの発達がなければ、この映画は作れなかった。こうした二つのことがあって、この映画を作ることになった」とコメント。今回の選出については「映画館で働く人たちから推薦されて、とても嬉しい」と感謝の意を述べ、安藤実行委員長から表彰状が授与された。
その後のトークイベント「これからの映画館」では、荒島晃宏(元・浅草新劇会館/映写)、梶原俊幸(横浜シネマ・ジャック&ベティ/支配人)、遠藤一成(ワーナー・マイカル・シネマズ新百合ヶ丘/支配人)、沢村敏(東京テアトル/番組編成)、樋口尚文(映画評論家/映画『インターミッション』監督)、赤ペン瀧川先生(なんでも添削家)の各氏が、平井健一郎氏(SKIPシティ国際Dシネマ映画祭プロデューサー)の司会進行のもと、映画館の未来について語り合った。
メインプログラムの授賞式では、各賞受賞の豪華ゲストが多数登壇し、観客を喜ばせた。
※授賞式の詳細は後日掲載。