放送界、９月第４週（25日～１日）の動き

　第90代首相に就任の安倍内閣は「話力とチャンスと優しさに満ちあふれた、美しい国づくり」を掲げて発足。総務・郵政民営化大臣には菅義偉氏（神奈川２区、57歳）、副大臣に大野松茂、田村憲久の両氏が任命された。プロ野球パ・リーグのレギュラーシーズン１位に日ハムが決定。第85回凱旋門賞に出走の３冠馬ディープインパクト人気、ＮＨＫが深夜の生中継で16・４％の高視聴率を記録した。またまたテレビ局のプロデューサーによる黒い金銭問題、テレ朝のＣＰによる１億数千万円の所得隠しが東京国税局から指摘され、緊急会見で君和田社長が社内調査の結果も合わせ発表し、視聴者の信頼を裏切る結果になったと謝罪した。

〈25日〉
　日テレ社長会見で上期はナイターの低迷が大きく響いて目標に届かなかったと総括、ＮＴＴドコモと新作アニメを丸ごとダウンロード可能のビジネス展開拡大を発表。バンダイ系の総合アニメサイト・ドットアニメがアニメ関連ＦＣと映像・音楽配信をスタート。松竹がＣＳ衛星劇場の１００％子会社化を発表。

〈26日〉
　松下、角川、ＴＢＳの３社が音楽、映像も楽しめる電子書籍ワーズギアを11月発売で発表。衛星テレビ広告協議会が代理店説明会を開きＣＳ放送の接触率が上昇しているとＰＲ。

〈27日〉
　ＴＢＳ社長会見で上期の営業状況はスポットの伸び悩みで若干の前年同期割れの予想。ＢＳ５社は第３回ＢＳパワー調査で見ている人の半数以上が番組に満足という結果。次世代放送技術に関する研究会で放送システムの技術動向・将来の発展方向を来年３月にまとめる。

〈28日〉
　フジ社長会見でＮＨＫの受信料督促に強行突破をすると国民の強い反発を招く恐れがある。テレ東会見では関連事業の劇場版ポケモンがこれまでの９作累計で興収４００億突破の実績。テレ朝が緊急会見し国税局から指摘の所得隠しに対してＣＰの解雇と君和田社長以下の処分と社内調査概要を公表。総務省コンテンツ流通促進検討委の初会合でコピーワンス問題をテーマに検討へ。スカパーは08年度をメドに約10チャンネルのＨＤ放送を開始する発表。また、10周年パーティを開催。電通は日本ラクビー協会と06～２０１０年の各種マーケ権に関し独占契約。マスコミ倫理懇は「問い直そう！メディアの価値と役割」をテーマに山形市で開催。

〈29日〉
　テレ朝社長会見では今回のＣＰによる不祥事に再発防止に努めたい。日テレとＪＢＳが合弁会社を設立し放送・メディアの標準業務システム開発に乗り出す。北海道ＨＴＢが人気番組「水どこ」の番組イベントを東京・渋谷で開催しファンが殺到。