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『つやのよる』“極上の笑い”と主演阿部寛

【FREE】『つやのよる』“極上の笑い”と主演阿部寛

2013年01月10日
左より、行定監督、野波、風吹、阿部、小泉、忽那、井上 左より、行定監督、野波、風吹、阿部、小泉、忽那、井上

 東映配給『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』の完成会見が8日、新宿のパークハイアット東京で行われ、行定勲監督、出演の阿部寛、小泉今日子、野波麻帆、風吹ジュン、忽那汐里、原作者の井上荒野が出席した。

 同作は、大人の男女の恋愛を描き続ける直木賞作家・井上荒野の同名原作を、『世界の中心で、愛をさけぶ』などの行定勲監督が完全映画化したもの。「艶」という謎の女の死期が近づいた時、一見平穏な生活を営む何組かのカップル&家族に大きな波が巻き起こる。

 出演は、会見出席者のほかに、真木よう子、大竹しのぶ。さらに、羽場裕一、荻野目慶子、岸谷五朗、渡辺いっけい、永山絢斗、奥田瑛二、田畑智子らが脇を固める。主題歌はクレイジーケンバンドの「ま、いいや」。製作プロダクションはセカンドサイト、パイプライン。製作委員会は東映、木下工務店、ハピネット、東映ビデオ、イノベーションデザイン、東放学園、キングレコード、ユニバーサル ミュージック、モード・フィルム、ドワンゴ、グラブ、KIT。

 会見の後には、新宿バルト9で完成披露試写会が開催され、大竹しのぶも加わって舞台挨拶が行われた。なお、真木よう子は当初会見から出席予定だったが体調不良のため欠席した。1月26日(土)より全国RS。

▼行定勲監督の話 こういう作品は今作りにくい映画の筆頭。原作は素晴らしいが、人間関係が曖昧であり、曖昧なものは形にできない。今はわかりやすいものが求められる傾向にあるが、この作品は(観た人が)それぞれ考えさせられる内容になったと思う。作品を成立させるためには豪華キャストが不可欠だったが、心から望んだ人に集まってもらえた。

▼阿部寛の話 (群像劇なので)全ての場面に出演したわけではなく、(作品は)客観的に観られる部分も多かったが、女優さんが思いきり芝居をしていることに驚いた。台本を遥かにしのぐ女性像を見せていることに感銘を受けた。重い作品のように思われるかもしれないが、ここまでやるとすごく笑える。コメディではないが、不思議な、極上の笑いがある作品。

▼小泉今日子の話 大人の恋愛のアンサンブル。こういう作品は日本にはあまりない。ヨーロッパかどこか別の国の作品を観ているようで面白かった。音楽も素敵で、皆さんのお芝居も迫力があった。

▼井上荒野の話 原作者として、いいものを作って頂いたと思う。小説でやりたかったことをきっちりやってくださったし、その一方で小説に挑戦している部分もあり、そこが効いている。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。