演歌歌手の渥美二郎が主宰するチャリティコンサート「人仁の会」が25日、東京・セシオン杉並で行われた。同コンサートは、阪神淡路大震災の被災児童救済を目的に95年から毎年1回開かれているもので、18回目となった今年は、東日本大震災被災者へのチャリティーとしても実施。渥美のほか、歌手の走裕介、鏡五郎、島津悦子、若山かずさ、山本智子、司会で青空たのし、田島喜男が出演した。
集まった580名の観客を前に、渥美が「出演者一同、一生懸命、まごころを込めて、皆さんに喜んでいただける歌を、思いっきり歌います」と挨拶し、デュエットからステージがスタート。途中、観客からのリクエストコーナーも入るなど、趣向を凝らした全33曲で沸かせた。渥美は、新曲「愛が欲しい」や代表曲の「夢追い酒」などを熱唱。今回の純益金は213万4982円で、神戸新聞厚生事業団「くすのき基金」と日本赤十字社に寄付される。「人仁の会」全18回でのチャリティー総額は4665万7056円になった。
「人仁の会」の開催は、元々は阪神淡路大震災の年に生まれた子供たちが高校を卒業するまでと考えられており、残すところあと1回となる予定だった。しかし渥美は東日本大震災を受けて更なる継続を誓い「今後は回数で区切ることはなく、年1回ですから年1回、皆と会うのも楽しみで、年1回、同じ目標で楽しく続けていきたいと思います」と語った。