人気TVシリーズを映画化した「臨場 劇場版」(配給:東映)の完成披露試写会が7日夜、丸の内TOEIで行われ、橋本一監督、出演の内野聖陽、松下由樹、渡辺大、平山浩行、若村麻由美、柄本佑、長塚京三が舞台挨拶した。
同作は、ミステリー作家・横山秀夫の人気シリーズを原点に、敏腕検視官・倉石義男の活躍を描く社会派ドラマ。09年4月からテレビで放映されるや、リアルで緊張感溢れる検視シーンと、豪放で破天荒な倉石のキャラクター、重厚な人間ドラマが話題となり、翌年放映された続編「臨場 続章」は平均17・6%の高視聴率を獲得した。劇場版はレギュラー陣に加え、若村、柄本、長塚、段田安則、平田満ら豪華ゲスト俳優も出演し、映画ならではダイナミズムを交えて、重厚な物語が描かれる。
イメージソングは、スキマスイッチの「ラストシーン」。脚本は尾西兼一、音楽は吉川清之。製作委員会は、テレビ朝日、東映、木下工務店、博報堂DYメディアパートナーズ、朝日放送、S・D・P、光文社、北海道テレビ、長野朝日放送、静岡朝日テレビ、北陸朝日放送、メ~テレ、九州朝日放送。製作プロダクションは東映東京撮影所、東映テレビ・プロダクション。6月30日(土)より全国ロードショー。
▼橋本一監督の話 本当に重たい作品。重たいけど我慢して、覚悟して観て。帰りの電車もボ~ッとしないように気をしっかり持って帰って(笑)。
▼内野聖陽の話 昨日はよく眠れましたか?(笑)よく寝ていないと最後までもたないくらい、(観るのに)パワーがいる作品。脚本は1年以上かけて練りに練って作られ、すごい力作だと感じだ。自分が演じた倉石は怖い人だが、この役に惚れている。小さなところから違和感を拾って、真実を拾いつくす男の生き様が好きで、「こういう検視官がいたらいいな」という憧れやロマンを持って演じた。検視官の話だから、人が亡くなってから物語が始まり、ハッピーエンドでもない。しかし死を見つめることで、生きる、人を愛するという前向きな部分を大事にして取り組んできた。重いけど、味わい深い作品になっている。
▼松下由樹の話 2時間、とても集中して観られる映画。「臨場」の現場は1年半ぶりだったが、映画もドラマから2年後の設定だったので、(自分が演じた)留美さんもたくさんの仕事をこなしてきたという姿を見せられるように頑張った。
▼渡辺大の話 映画化の話は聞いていたので、スタンバイの時から気持ちを高めながら撮影を待っていた。
(写真は、左より橋本監督、平山、渡辺、松下、内野、長塚、若村、柄本)