ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンは2011年、外国映画興収の上位10本中、「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」(興収88億5千万円)、「カーズ2」(興収30億円)、「塔の上のラプンツェル」(興収25億6千万円)、「トロン:レガシー」(興収21億2千万円)と、4本をランクインさせた。これは洋画配給会社の中ではトップの成績。
これにより同社は前期(2010年10月~2011年9月)も好成績を収めることが出来たが、「アリス・イン・ワンダーランド」(興収118億円)、「トイ・ストーリー3」(興収108億円)と2本の興収100億円超えを記録した2010年に比べると、「もうひとつ何かすっきりしない後味がある」と塚越隆行ゼネラル マネージャーも振り返る通り、今年は映画業界にとって様々な要因が重なり、考えさせられる年となった。そんな中、9月末に発表した2012年以降のラインナップは、同社の今後の考えを示すひとつのメッセージだと捉えられる。12年度以降、ディズニーはどこへ向かうのか―。塚越GMに加え、宣伝の高橋雅美マーケティング エグゼクティブ ディレクター、営業の木村光仁セールス エグゼクティブ ディレクターの3氏に、今後の戦略、展望などを聞いた―。
―今年、前年度(10年10月~11年9月)の成績を振り返って頂けますか。
塚越隆行GM(以下、塚越) おかげさまで、本当によくできたと思います。ただ、「今年」という1年を振り返ってみると、もう一つ何かすっきりしない後味があるのですね。それはきっと映画館にお客さまがたくさん来てくださるような実感――「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」でしたら、やはり100億円を超えたかったです。そこにいかなかったというところに、もう少し考えなくてはいけなかったこと、業界としても出来たことがあったのではないかと思います。来年というか今期ですけど、もっといろいろなことを考えていかなくてはいけないと思います。
―そういった中で9月末に12年以降のラインナップ発表をされました。
塚越 一つのメッセージになったのではないでしょうか。「ディズニー・スタジオはこういうことを考えています!」という。
―マーベルやディズニー作品など、12年は新しいフランチャイズのスタートですね。
塚越 戦略の上に乗っている1年です。ディズニーのアニメーションが~(つづく)。
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