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細田守監督新作は“母と子”の一大巨編

【FREE】細田守監督新作は“母と子”の一大巨編

2011年12月14日
「おおかみこどもの雨と雪」製作発表に出席した細田監督(左)と奥田P(右) 「おおかみこどもの雨と雪」製作発表に出席した細田監督(左)と奥田P(右)

 「時をかける少女」「サマーウォーズ」の細田守監督最新作「おおかみこどもの雨と雪」の製作発表を兼ねた記者懇親会が13日、東京・有楽町の東宝本社会議室で行われ、日本テレビの奥田誠治エグゼクティブプロデューサー、原作・脚本も手がける細田監督が登壇した。

 06年「時をかける少女」(興収2・6億円)で女子高生の青春を、09年「サマーウォーズ」(興収16・5億円)で現代の高校生と大家族とのふれ合いを描き、国内外で高い評価を得た細田監督。最新作は、前2作で描かれた「青春」や「家族との絆」「結婚」など、普遍的なテーマを盛り込みながら、新たに細田監督自身が長年想い続けてきた「親子」というテーマを投影する。19歳の主人公・花の“おおかみおとこ”との出会いから、恋愛、結婚、出産、子育て、そしてその子供たち“おおかみこども”の成長と自立までの13年間を描く、「母と子」の一大巨編。

 脚本は、「八日目の蟬」の奥寺佐渡子。キャラクターデザインは「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズの貞本義行。作画監督は山下高明。美術監督は大野広司。アニメーション企画・制作は、これまで細田作品のプロデューサーであった齋藤優一郎氏が、細田監督と共に新たにスタジオ地図を設立し手掛ける。製作は、日本テレビ放送網、スタジオ地図、マッドハウス、角川書店、バップ、D.N.ドリームパートナーズ、読売テレビ放送、電通、STV・MMT・SDT・CTV・HTV・FBS。来年5月完成予定で、東宝配給で7月に全国公開される。

奥田誠治プロデューサー 細田監督とは本作が3作目で、前作「サマーウォーズ」は世界にも広がり、今回でホップ・ステップ・ジャンプという思い。今回の作品では、いま様々な困難にあっている方々に、大きな夢と希望を感じてもらいたいと願っている。前作のメインスタッフもそのまま集結し、公開までの7ヵ月間、皆さまに大事に育てていってもらいたい。国内で広めていくのはもちろんだが、全世界に広げていきたいので大きな展開も考えている。

細田守監督 今回、親子の話を作ろうと思ったのは、友人夫婦たちの子供を可愛がる様を見ていたから。自分にはまだ子供がいないが、その憧れをそのままに、子供たちの生き生きとした生命力を映画に出来たらいいなと思った。ただ、そのまま人間の親子を描くのではなく、映画的な比喩として、おおかみの子供だったら楽しくて、人間より凄さが伝えられるのではないかと考えた。絵コンテを描いている時に震災が起き、その瞬間から日本、世界が変わってしまった。新作に影響しないわけがない。これから日本人としてどうやって生きていくのか、この作品を通してみんなと一緒に考えていきたい。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。

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