【FREE】瀬々敬久監督「ヘヴンズ~」舞台挨拶
2010年07月26日
現在、東京・京橋の東京国立近代美術館フィルムセンターで開催中の「第32回ぴあフィルムフェスティバル」で23日、瀬々敬久監督の最新作「ヘヴンズ ストーリー」(製作:エースデュース+T‐artist+MOVIE ON+ヒューマックスコミュニケーションズ+国映+ワイズ出版+コム・ゼット+スタンス・カンパニー)の舞台挨拶が上映前に行われ、監督・キャストの総勢9名が登壇した。
本作は、これまでも現実の事件にインスパイアされてきた瀬々監督が、2000年2010年を総括するかのような驚異的な長尺で描く、全9章、4時間38分の一大意欲作。1章ごとにそれぞれの人生が描かれ、積み重なり、やがてクレッシェンドのように緊張が高まっていく構成で、1年余りに及ぶ撮影によって四季を映した映像を実現。日常の中にある「罪と罰」と言うべき大きな命題に挑み、復讐の先にある再生を描いた。
舞台挨拶には、「地球にたった二人」「掌の小説」のかく岡萌希、「笑う警官」などの忍成修吾、「必死剣 鳥刺し」などの村上淳、そして今年デビュー35周年を迎えた伝説のシンガー・山崎ハコ、「ハッピーエンド」の菜葉菜、TV・映画で活躍する江口のりこ、新人・栗原堅一、河瀬直美監督最新作「朱花の月」で主演を務める大島葉子。その他、長谷川朝晴、吹石満、片岡礼子、嶋田久作、菅田俊、光石研、津田寛治、根岸季衣、渡辺真起子、長澤奈央、本多叶奈、佐藤浩市、柄本明、人形舞台yumehina、百鬼どんどろと、個性派俳優陣が総出演している。
スタッフは、製作:小林洋一/吉村和文/林瑞峰/岡田博/須田諭一、企画:浅野博貴、プロデューサー:朝倉大介/坂口一直、脚本:佐藤有記、撮影:鍋島淳裕/斉藤耕一/花村也寸志、音楽:安川午朗、主題歌:Tenko。10月、ユーロスペース、銀座シネパトス他にて全国順次ロードショー。配給はムヴィオラ。
▼瀬々監督 9つの話がつながって、3時間くらいの一本の映画になるような脚本を06年くらいから作り始めたが、撮影しながら自分も成長しつつ、役者を深みにはめていった作品。現実の事件をモチーフにしているところもあって、なぜ起こったのか、いま生きているとはどういうことかを、探っていく過程を映画を作りながらやった。是非いろんなものを持って帰って欲しい。
▼かく岡萌希 まさかこんな長編になるとは思っていなかった。何かを感じて欲しい。
▼忍成修吾 現場は楽しく、自由に演じさせてもらえて心地いい撮影だった。
▼村上淳 ただ、そこに存在していることをくみ取って演じた。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。