【FREE】「赤毛のアン」試写会に高畑監督
2010年07月13日
三鷹の森ジブリ美術館配給「赤毛のアン グリーンゲーブルズへの道」(提供:三鷹の森ジブリ美術館+スタジオジブリ+日本テレビ+ディズニー)の公開記念特別試写会が12日午後、赤坂のカナダ大使館で行われ、上映前に高畑勲監督が制作当時の秘話を語った。
1908年に出版されたルーシー・モード・モンゴメリ原作「赤毛のアン」は、日本では1979年に、監督:高畑、画面構成:宮崎駿、作画監督:近藤喜文、美術監督:井岡雅宏でテレビアニメ化され、いまなお高い人気を誇っている。本作は、全50話あるテレビシリーズの中の1~6話を再編集し“劇場版”として1989年に制作したもの。高畑監督は、テレビシリーズ制作当時について「とにかく大変だった。1週間に1本ずつ作り、スケジュールに追い詰められていた(笑)」と振り返り、「実際に(完成が)ずれこんでしまいアフレコまでにフィルムが間に合わず、白いフィルムに描いた線に向かって(声優に)声を合わせてもらったこともあった。そんな綱渡りみたいな状況が続いていた」と裏話を披露した。また、カナダ原作の「赤毛のアン」を日本でアニメ化すること自体に驚いたと語り、「アンはおしゃべりで表情豊かな女の子。カナダ人の表情・仕草に、単調な日本語でしゃべってもおかしくならないように合わせるのが大変だった」と当時を思い出して苦笑い。会場のファンには「そういった工夫した点も知った上で見てほしい」と語りかけた。7月17日(土)より渋谷シネマ・アンジェリカほかで公開。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。