2025年にデビュー20周年を迎える演歌歌手、丘みどりの初主演舞台「おちか奮闘記」(製作:松竹)の公開稽古が19日、都内で行われ、丘をはじめ三田村邦彦、河合雪之丞、賀集利樹、松本慎也、瀬戸摩純ら出演者が出席した。
原作は、川口松太郎「浪花女」。タイトルを新たに「おちか奮闘記」とし、音楽要素を加えた作品となる。
舞台は明治初期の大阪。義太夫節三味線方・豊澤団平(三田村邦彦)の芸に惚れ、妻となったおちか(丘みどり)が、人形浄瑠璃「壺坂霊験記」を完成させるまでを描いた物語で、浄瑠璃の世界で生きる人々が情感豊かに描かれる。
今作には音楽要素として丘の歌唱シーンが盛り込まれており、この日、丘は「芸道一代」と「別離(さよなら)の切符」の2曲を歌唱。「芸道一代」は、1967年に発表された美空ひばりの楽曲で、芸道に生きる夫・団平を支える、おちかの決意を表現した楽曲となっており、舞台中央で歌い上げ、1幕が終わる。一方の「別離(さよなら)の切符」は、2017年に発表された丘のオリジナル曲。夫の団平に叱責され悲しみに暮れる、おちかの心情を語る楽曲で、花道で歌い上げる。
稽古前のあいさつで、共演者からこぞって歌声を褒められた丘は「皆さんにお歌を褒めて頂けて嬉しかったです」と笑顔。「この舞台を通して本当の夫婦愛とは何か、世の情けとは何か、そんなことに気づいていく、おちかの心の変化、成長を見ていただければ」と見どころをアピールし「そして見終わったときには『丘みどりって、演歌歌手だったんだ』と後付けで思って頂けるような、舞台女優として見ていただけるような舞台にできればと思っています」と抱負を語った。
「おちか奮闘記」は、2025年1月2日(木)から同26日(日)まで東京・三越劇場で上演される。