キング、高田恭子55周年で全98曲を一挙配信

高田恭子

　歌手の高田恭子が３月１日にデビュー55周年を迎えた。これを記念してキングレコードはデビュー55周年企画として代表曲「みんな夢の中」「河を野菊が」「今日は雨」「あじさいいろの日々」などこれまでに発売した全98曲の全世界ダウンロード／ストリーミング配信を同日スタート。今回の配信企画について高田は「55周年という一つの節目にこのようなお話しを頂けたことは光栄なことで、本当に幸せに思っています」と喜びを語った。

　１９４８年10月24日生まれ。京都府京都市出身。中学時代に音楽好きの同級生の影響を受けカンツォーネ歌手ジリオラ・チンクェッティ、ルチアーノ・タヨーリの歌に感動したことがきっかけで歌手を志す。ザ・フォーク・クルセダーズやサディスティック・ミカ・バンドのメンバーとしても知られる加藤和彦も在籍した「大塚孝彦とそのグループ」、マイク真木が結成した「ザ・マイクス」でボーカルを担当。報知新聞社主催「第１回カンツォーネコンクール」での優勝をきっかけに憧れのルチアーノ・タヨーリと日本公演で共演を果たす。その後、キングレコードのオーディションを受け、浜口庫之助の門下生となり、68年３月１日に「みんな夢の中」（作詞・作曲：浜口庫之助、編曲：小谷充）でデビュー。同曲が大ヒットし「第11回日本レコード大賞」新人賞を受賞。「第20回ＮＨＫ紅白歌合戦」に初出場した。79年までの11年間でシングル19枚、アルバム４枚をリリースし、80年に一度引退。その後、97年にＮＨＫ「思い出のメロディー」に出演し、現在はホテルでのショーや昭和歌謡のコンサートなどに出演している。

　高田は今回の配信を機に「今までご存じなかった方、そして以前から知って頂いている方にも聞いて頂けるという、ありがたい場を与えて頂いたので、声の限り精一杯なんでもやらせて頂いて、私が歌わせて頂いた歌が残っていければ」と今後の活動に意欲を示した。

　今回の配信企画はシングル、スタジオアルバム、ライブアルバムの全音源を網羅するのに加え、２０１２年発売のＣＤ「筒美京平　ＧＯＬＤＥＮ　ＨＩＴＳＴＯＲＹ～ＷＡＫＵ　ＷＡＫＵさせて～」に収録され話題となった「河を野菊が」（作詞：橋本淳、作曲・編曲：筒美京平、70年３月20日発売）のアナザーテイクを「河を野菊が（Ａｎｏｔｈｅｒ　ｖｅｒ．）」として配信。また、シングル全19作品のＡ面・Ｂ面曲を収録したプレイリスト「高田恭子　シングルコレクション」も同時公開している。