東映配給『帰ってきたあぶない刑事』(製作プロダクション:セントラル・アーツ)の制作発表会見が1日、セルリアンタワー東急ホテルで開催され、出演の舘ひろし、柴田恭兵、浅野温子、仲村トオルが出席した。
ドラマ放映開始から38年、劇場版は前作から8年。「あぶない刑事」のシリーズ最新作が、2024年5月24日(金)に公開されることが決まった。舘と柴田が演じるタカとユージは、前作(『さらば あぶない刑事』)では刑事を退職しニュージーランドで探偵事務所を始めたところまで描かれたが、今作では探偵として横浜に戻ってくるという。監督は、「あぶない刑事」を監督した原隆仁の息子である原廣利(BABEL LABEL所属)が担当。撮影はこの会見の3日前にクランクアップした。
舘は、開口一番「さらばと言ってニュージーランドに行ったが、帰ってきちゃいました。本当にすみません」と挨拶して会場を笑わせ、「今回は原隆仁監督の息子さんの原廣利監督が撮られて、スタッフも若く、今までの『あぶ刑事』とは違った新しい映像になっている」と話し、柴田は「相変わらずとても素敵な映画が出来た。お楽しみに」と撮影を終えたばかりながら手応え十分の表情を浮かべた。浅野はシリーズ復活について「マジ?と思った。これでまた8年後ぐらいにやるのかな。やんなっちゃうね(笑)」とボヤき、仲村トオルは「僕の近年の役柄は、大きな会社の社長や総理大臣とかをやってきたが、それに比べて(今作で演じる町田透の)港署の課長というのはダイナミックな格下げ。しかも37年前と同じ後輩ポジションという…。実人生では経験したくない役柄を楽しんで演じた」と、気心知れた間柄ならではのジョークの飛ばし合いで会場を盛り上げた。
若いスタッフが多かったという撮影現場について、舘が「監督、カメラマン、照明、録音も今までと違うスタッフで、映像も今っぽく新しい。現場は楽しかった」と語ると、柴田も「『あぶ刑事』を初めて撮るスタッフばかりで、舘さんが入ると『ダンディー鷹山だ』という目で見ている感じがするし、僕のことも『セクシー大下がやってきた』という感じ。このスタッフの期待に応えようと、スムーズにクランクインできた。最後までリスペクトしてくれたスタッフで、とてもやりやすかったし楽しかった」と振り返った。舘は現在73歳、柴田は72歳でともに70を超えたが、今回も本シリーズならではのアクションに挑戦。舘が「僕はちょっと出てきて銃を撃ち、オートバイに乗るという。(自分よりも)恭様だと思う」と水を向けると、柴田は「先週走るシーンを撮り終えた。でも『72歳と2か月』というテロップを入れてくれと言った(笑)。それぐらい全力疾走」と、今作でも激しいアクションが健在であることを窺わせた。
「あぶない刑事」の劇場版は、これまでに7作品が公開され、総観客動員数は700万人超、総興行収入は98億円を記録するなど長く愛されている。発表会の会場には「あぶない刑事」シリーズで使用された日産レパードとハーレーダビッドソンも展示され、あぶ刑事復活を印象づけた。