歌手・舟木一夫が9日、東京・新橋演舞場で取材会を実施。12月10日(土)~21日(日)にかけて同所で行われる「芸能生活60周年記念『舟木一夫ロングコンサートin新橋演舞場』」の本番直前会見で、「あっという間の60年でしたね。この年まで続けているとは思わなかったけど、好きな歌を歌っていたら60年経ってしまったという感じで幸せですよ」と笑顔で話した。
今年芸能生活60周年という節目を迎え、1月の東京・東京国際フォーラムでのコンサートを皮切りに27カ所で30公演を開催してきた舟木。
今回の10日間ロングコンサートはその締めくくりとして行われるもので、3日間ごとに曲目を変え、全4プログラムのバラエティ豊かなステージを披露する予定。「60周年ラストということで、10日で320~330曲を歌います。すべて同じ構成でやるのが常道なのかもしれませんが、あえて自分に負荷をかけて頑張ってみることにしました。60過ぎてからのコンサートとしては過去最大の挑戦かもしれません。(2年後の)80歳でも現役という漠然とした目標があるのですが、これがクリアできればそれが見えてくるような気がします」と意気込んだ。
12月7日には4年ぶりとなるニューシングル「湖愁(こしゅう)」(日本コロムビア)を発売。同曲は、松島アキラが1961年に発表した同名曲のカバーで、自身のデビューのきっかけにもなった“舟木一夫の原点”ともいえる楽曲。「ある意味『高校三年生』より大切な歌」と明かし、「この歌を歌うと、ただ歌が好きで歌い手になりたかった17歳の頃の気持ちに戻ることができる。この気持ちを保てば80歳までもつのではないかと思っている節がありますね」と語った。
今年は2月に「御三家」として一時代を築いた盟友・西郷輝彦さんが亡くなり、橋幸夫も80歳の誕生日となる来年5月3日での歌手活動引退を表明。自身も12日に78歳の誕生日を迎えるが「橋さんは引退という道を選び、輝さんはちょっと早いけど旅立ってしまった。じゃあ俺はどうするかといったら『残っちゃったからやるしかねえだろ』という気持ち」と力を込めた。