東映配給『ハウ』の完成披露上映会が1日、丸の内TOEIで開催され、犬童一心監督、出演の田中圭、池田エライザ、渡辺真起子、モトーラ世理奈、長澤樹、「ハウ」を演じた犬のベックが登壇した。
同作は、ワンと鳴けない保護犬ハウと、田中演じる青年・民夫の絆を描いた感動作。『いぬのえいが』や『グーグーだって猫である』など、動物をテーマにした作品を数多く手がけてきた犬童監督が、『キセキ‐あの日のソビト‐』脚本の斉藤ひろしのオリジナル脚本を映画化した。犬童監督は「最初にシナリオを見た時、こんな風に(ハウのように)人に接したり行動できるようになれたらいいなと思った」とキャラクターの魅力を語り、犬種を決めずに準備を進めていたところ、ドッグトレーナーの宮忠臣氏からゴールデンドゥードルのベックを薦められ、「まさかお前か!?僕の中では全く想像にない姿だった(笑)。でも一目見て好きになった」と一目ぼれしたエピソードを語った。
撮影当時1歳4か月ながら、現場で見事な演技を披露していたというベック。主人公を演じた田中は「(ベックが)一人でいる(シーンの)時もちゃんとずっと芝居をしている。あれは凄いなと思った。雨宿りしながら(ため息で)『フン』となっているところなんて、ズキュンですよ。これは覚悟しておいた方がいい」と芸達者ぶりを称え、犬童監督も「犬って演技するんだと思った。人が演技して、ライティング(照明)もその(撮影の)雰囲気になっていて、そこにベックが入ると、ちゃんとそっちの感じになる。終わるとベックに(戻る)。言葉で理解しているのではなく、人と人(の雰囲気)を感じている」と、プロの役者のようなベックの立ち振る舞いに脱帽の様子だった。イベントのフォトセッション時には、ベックも中央、左、右、中央とマスコミに目線を配り、さすがの名役者ぶりを見せつけた。
公開は8月19日(金)。製作委員会はハピネットファントム・スタジオ、東映、KDDI、ジョーカーフィルムズ、エヴァーグリーン・エンタテイメント、グランマーブル、ローソンエンタテインメント、GYAO、スカイドラム、カーロ・リゾート、ニッポン放送、ムービーウォーカー。企画・製作プロダクションはジョーカーフィルムズ。プロダクション協力は東映東京撮影所。製作幹事はハピネットファントム・スタジオ、東映。