東映配給『ONE PIECE FILM RED』のワールドプレミアが22日、日本武道館で開催された。
この日は原作漫画「ONE PIECE」の連載開始25周年の記念日にあたり、朝日新聞と読売新聞では全面広告が掲載されるなど、朝から盛り上がりを見せていた。映画が初披露される日本武道館には、光るスティックバルーンを持った数千人のファンが集結。ライブ会場さながらの雰囲気の中、イベントの冒頭に登場したのは今作のヒロインで歌手の「ウタ」(声優:名塚佳織、Ado〈歌唱パート〉)。バーチャルアーティストとしてスクリーン上に現れ、主題歌「新時代」など3曲を披露して会場のボルテージを一気に最高潮まで押し上げた。
その後は会場中央に敷かれたレッドカーペットから声優の田中真弓、中井和哉、岡村明美、山口勝平、平田広明、大谷育江、矢尾一樹、チョー、宝亀克寿、名塚佳織、津田健次郎、池田秀一、山田裕貴、霜降り明星(粗品、せいや)が次々と登場し、客席から沸き起こるスティックバルーンによる拍手に笑顔で応えた。
ステージに上がった田中は、「連載25周年の節目の時に、日本武道館でワンピースファンの皆さんとこうして(一緒に)いられるのは物凄く嬉しい」と興奮した様子で語り、ゲスト声優の山田は感極まり声を詰まらせながら「25年前にワンピースに出会い、生き方を学んだ。俳優をやってこれたのも、逃げないルフィの姿とその仲間の姿が自分の中の支えだった。いつかワンピースの映画の声優として出られるような俳優になれたらいいなと夢に抱えていた」と同作への熱い想いを語った。
監督の谷口悟朗は「(声優の)皆さんを前にして感無量。昔から(ワンピースを)見ている人は昔から見ているなりに楽しめるポイントがあり、初めて見る人も楽しめるように組んである」とこだわった点を解説。田中は「(漫画・TVアニメの)シリーズが続いている中で映画を作るのは大変。毎回『その手があったか』と思うが、今回もそう。見たことのないものを作ったなという感じ。考える人たちは凄い」と制作陣に敬意を表した。
映画の公開は8月6日(土)。夏休み映画の目玉の1本、そしてワンピース25周年を飾るに相応しい大規模で華やかな武道館イベントとなった。なお、この模様は配信でも中継され、ユーチューブの視聴回数は25日11時時点で220万回を突破、英語版も30万回近い再生数を記録している(アーカイブ視聴含む)。