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東映70周年で木村拓哉主演『THE LEGEND~』

【FREE】東映70周年で木村拓哉主演『THE LEGEND~』

2022年06月22日
『THE LEGEND & BUTTERFLY』会見(左から古沢、木村、綾瀬、大友監督) 『THE LEGEND & BUTTERFLY』会見(左から古沢、木村、綾瀬、大友監督)

 東映は、70周年記念の新作映画の発表会見を21日、ザ・リッツ・カールトン東京のグランドボールルームで開催した。

 映画のタイトルは『THE LEGEND & BUTTERFLY』(読み:レジェンド・アンド・バタフライ)。誰もが知る織田信長と、謎に包まれた濃姫(別名:帰蝶)の知られざる夫婦の物語を描く、完全オリジナル脚本の感動スペクタクル巨編。信長を木村拓哉、濃姫を綾瀬はるかが演じる。監督は『るろうに剣心』シリーズの大友啓史。脚本は『コンフィデンスマンJP』シリーズの古沢良太。

 昨年9月にクランクインし、今年1月にアップ。現在はポスプロに入っている。2023年1月27日(金)全国公開。440年前に「本能寺の変」が起きたとされる6月21日に行われた会見では、初めに手塚治代表取締役社長が挨拶し、その後に大友監督、出演の木村、綾瀬、脚本の古沢が登壇した。会場には多くのマスコミが駆けつけ、作品への関心の高さを窺わせた。登壇者の話は次の通り。

▽手塚治東映社長の話 東映は去年創立70周年を迎えた。この間に、私どもは3465本の映画を製作した。喝采を浴びた作品もあれば、中には東映の社史から抹殺したくなるような作品も少なからずある(笑)。映画作りは本当に難しく、みんな面白いものを作ろうと思いながら三振してしまうこともあるが、この映画は自信を持ってお薦めできる。先日オールラッシュを見たが、素晴らしい作品になると予感している。業界の人間はよく「映画の神」と言う。天候に恵まれるなど、人智を超えたものが映画作りには強く影響するが、この作品は間違いなく映画の神に選ばれる1本となる。タイトルは『THE LEGEND & BUTTERFLY』。東映京都撮影所で、素晴らしいキャスト、スタッフに参集して頂き作り上げた。(タイトルの)LEGENDは戦国武将・織田信長のこと。BUTTERFLYは、信長の正室・濃姫、別名「帰蝶」を指す。この2人の愛の物語。出会うはずのなかった2人が恋に落ちるという“ボーイミーツガール”の側面と、政略結婚で夫婦となるもどかしさ、切なさを描く夫婦の物語でもある。そして、圧倒的な映像美で魅せる壮大な規模の歴史ドラマでもある。総事業費は20億円。稟議書に判をつくとき、少し手が震えた(笑)。大丈夫か?と。いけます。東映が本気であることを申し上げておきたい。いま仕上げにかかっているが、来年1月27日に公開予定。ぜひご覧頂ければと思う。

▽大友啓史監督の話 荒っぽいプロットの段階で古沢さんにお会いし、僕は僕で持っている思いを2~3時間話した。そのひと月後ぐらいに初稿が送られてきて、それを15分ぐらいで一気読みした。めちゃくちゃ面白くて、すぐプロデューサーに電話をした。僕は監督としての生活が30年近いが、初稿(の段階)で撮れると思った作品は初めて、今すぐ撮ろうという話をした。歴史劇は、撮る段階で落とし込むこと、調べることがたくさんあるが、そういうのを落とし込める要素がたくさんあり、創作の余地が残されていながら、一気に読めるエンターテイメントに溢れ、入口は広いけど、出口はものすごく深いところに辿り着く脚本になっていた。木村さんと綾瀬さんは、生きているうちに撮りたいと思っていた2人なので、いい機会を頂けたなと思っている。

▽古沢良太(脚本)の話 3年ほど前、東映から、木村拓哉さんで織田信長を撮るのが悲願だという話を熱っぽく語って頂いた。どういう切り口がいいのかと考えた中で、もともと個人的に戦国時代の政略結婚に興味があり、描いてみたいと思っていたので、信長と濃姫の夫婦の物語として描けば、みんながイメージするカリスマの信長と、その裏側の人間信長を描けるのではないかと。そこにモチベーションを持って書かせてもらった。最高の座組になったと思うので、歴史劇としても見応えがあるし、歴史に興味がなくても夫婦の愛の物語として十分楽しんでもらえるものになっていると思う。

▽木村拓哉の話 歴史上にはたくさん魅力のある方がいるが、織田信長さんには非常に惹かれる。個人的な話だが、木村家の家紋と、織田家の家紋は全く同じ。自分が幼少期に時代劇をのぞき見している時に、なんでうちのマークがテレビに映っているのか不思議に思っていた。どこか特別な親近感があった。彼の行為の根源にあるものや、色々なものを記述を通して知るうちに、どんどん魅力を感じていった。こういった大作で彼を演じられるのはすごく名誉。物語を作り上げる上で、当時の方に失礼のないような作品にしたいというモチベーションは常に現場であった。この上ない舞台を用意して頂いたので、全力でやらせて頂いた。

▽綾瀬はるかの話 今までに見たことのない信長と、夫婦の物語が描かれているなと感じた。人間らしい部分がコミカルであったり、その時代に生きている二人の生き様、夫婦が一つになっていく人生の描かれ方がとても素晴らしく、(脚本を)読み終わった時に心が持っていかれた。(濃姫は)戦国時代なのに男勝り。信長と夫婦になり女性らしい部分も出てくるが、その中でも、勇ましく、人を見る目、世の中を見る目も(あった)。すごくかっこいい女性だと思う。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。