閲覧中のページ:トップ > 映画ニュース >

東映『太陽とボレロ』東京プレミアに水谷監督ら

【FREE】東映『太陽とボレロ』東京プレミアに水谷監督ら

2022年05月25日
『太陽とボレロ』東京プレミア開催 『太陽とボレロ』東京プレミア開催

 東映配給『太陽とボレロ』の東京プレミアが23日、丸の内TOEI①で開催され、水谷豊監督、出演の檀れい、石丸乾二、町田啓太、森マリアが登壇した。

 水谷豊の監督第3作は、クラシックのオーケストラを題材に“音楽を愛する普通の人々”の人間模様を洒脱なエンターテインメントとして描く作品。当初2020年に撮影予定だったが、コロナ禍により1年延期し、2021年に長野でロケ。満を持して6月3日に公開される。水谷監督は「たくさんの作品の撮影が延期や中止するなか、いま完成してここに立っているのが奇跡のよう」とイベントに登壇する喜びを嚙みしめた。

 ある地方都市で活動するアマチュア交響楽団を描く同作。吹替なしで俳優自身が演奏した点が注目のひとつだが、水谷監督は「今回は音楽がテーマなので、どうしても吹替なしでやってほしかった。みなさん大変だったと思うが、私も楽器の経験もあるので、それを乗り越えた先の世界を味わってほしかった。なので、稽古中はあまり優しくしたり甘い顔をしなかった」と出演者自身が演奏することへのこだわりを語り、ヴァイオリンを担当した森は「ほぼ毎日、1日7時間以上練習した」、トランペットを担当した町田も「一年以上練習した。トランペットは音が大きいので家でどう練習しようかと思ったが、布団をかぶり、時にはマウスピースだけでやったり」と苦労を語った。その甲斐もあり、楽団の演奏を客席から見守る役だった檀は「(楽器の経験がなく)ゼロからのスタートで演奏し、その上で役者として役を演じる。何て大変なことをしているんだろうと。客席から見ていて、うちの(劇中の楽団)弥生交響楽団は本当にすごい、どこにも負けないぐらいすごい人たちなんだぞと叫びたいぐらい、皆さん格好良かった」と手放しで褒め、石丸も「最初に顔合わせした直後にオーケストラのメンバーが練習するという時間の割り方だったが、そこで鳴っている音は、しっかり練習してきた音だったのでワクワクした」と絶賛した。

 最後に檀は「クラシック音楽というと敷居が高いと思うかもしれないが、肩の力を抜いて、ユーモア溢れる作品なので、存分に楽しんで頂けたらいいなと思う」と話し、水谷監督は「いい映画を見たあとは一日幸せな気分になり、何十年も経って思い出してその世界に浸り、当時の自分を振り返って懐かしむことができる。この『太陽とボレロ』がご覧になったどなたかにとってそんないい映画になってくれたら、こんな嬉しいことはない」と語った。なお、このイベントには高円宮妃久子さまも来場し、作品を鑑賞された。

 製作委員会はテレビ朝日、東映、トライサム、東映ビデオ。製作プロダクションは東映東京撮影所、東映テレビ・プロダクション。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。