東映配給『いのちの停車場』(5月21日公開)で在宅医師役を演じた吉永小百合が4日夜、がんに対する意識を高めることを目的とした「ワールドキャンサーデー」の点灯式に登壇。ライトアップは、東京の「東京ビッグサイト」や大阪の万博「太陽の塔」など日本全国16か所で行われ、吉永は丸の内TOEIからカウントダウンを行い、全国の施設が一斉にブルーとオレンジに照らされる様子をスクリーン越しに見守った。
出演122本目にして初めて医師役を演じた吉永は、「志願してドクター役をやらせて頂きました。というのも、私は小さい頃から体が弱く、病院の先生にはずいぶんお世話になりました。ですから、一度はと思っておりました。やってみると、今までの役で1番難しかったような気がしています。患者さん一人ずつ悩みを聞いて寄り添うことの大切さを、役を演じることで初めて知りました」と、自身のキャリアの中で最も難役となった新作についてしみじみ語った。
ワールドキャンサーデーは、世界172か国から1200団体が参加する民間の対がん組織連合「UICC(国際対がん連合)」が2000年から毎年2月4日に開催しており、吉永は「私は映画俳優です。そして、命の大切さを、映画を通して伝えていきたいと思っています」とUICCの活動に賛同。同作のメガホンをとり、自身もがんを経験した成島出監督が、点灯式後に行われたがんに関するトークセッションに参加するなど、作品をあげてこの日の取り組みの周知活動に貢献する形となった。また、点灯式には音楽家の坂本龍一からビデオメッセージも寄せられた。