松竹配給、シネマ歌舞伎最新作『三谷かぶき 月光露針路日本(つきあかりめざすふるさと) 風雲児たち』の完成披露舞台挨拶が24日、丸の内ピカデリーで開催され、同作の作・演出、シネマ歌舞伎の監修を務めた三谷幸喜と、出演の松本幸四郎、片岡愛之助が登壇した。
三谷は「普通のお芝居ではアドリブは認めていないが、歌舞伎俳優はお芝居がしっかりしていて、型が出来ているから、どんなに外れても上手く戻すことができる。なので、歌舞伎に関してはアドリブ解禁した」と語り、「ある日、志村けんさんのギャグのアドリブを出演者みんながするので、おかしいと思ったら、客席で志村さんがご覧になっていた」というエピソードも披露した。
幸四郎は「ロシアに漂流する物語の歌舞伎で、一体どうなるか分からない中、自分たちは漂流してはいけない。目指すゴールに向かってまっすぐ進んでいくだけという想いでやり切った」と話し、愛之助は「あて書きされる三谷さんなので、稽古場でも皆とコミュニケーションをとって、目立たない役も膨らんで台詞が増えたり、日々進化していく様子が印象的だった」と稽古場の様子を振り返った。10月2日(金)より全国公開。