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東映『いのちの停車場』手塚社長“カットせず”

【FREE】東映『いのちの停車場』手塚社長“カットせず”

2020年09月15日
『いのちの停車場』主演の吉永小百合 『いのちの停車場』主演の吉永小百合

 東映配給『いのちの停車場』の撮影現場会見が11日、東映東京撮影所で行われ、成島出監督、出演の吉永小百合、松坂桃李、広瀬すず、西田敏行、みなみらんぼうが出席した。

 冒頭、手塚治社長が挨拶し、大麻取締法違反の疑いで逮捕された伊勢谷友介について「私ども製作と配給を担当する東映として、同俳優のシーンについてはカットはせずに映画を完成させ、公開させることとした。映画は元来、劇場での公開をスタートとしている。映画館には作品を鑑賞しようとする意志・意図を持ったお客様が有料で鑑賞する。テレビ放送やCMとは異なるクローズドな環境。また、作品と個人とは別のものであるという東映の見解の元、今回は作品を守るという判断をさせていただいた」とし、修正せず予定通り公開することを明言した。

 同作は9月4日にクランクイン。吉永は「10月半ば過ぎまで撮影が続く。スタッフの方たちもキャストの皆様もみんなパワー全開でやっている。どうぞ温かく見守って頂きたい」と話した。

 作品は、終末期患者やその家族に真摯に向き合う在宅医師を描いた感動のヒューマン医療ドラマ。吉永は、「命を考える題材」に挑むにあたり、「コロナ禍になる前の企画で、シナリオも台本もできていたので、このあとどうするのかっていうのを監督やプロデューサーたちと悩んだが、でもやっぱり命の大切さ。どういう風に生きるか、その中でドクター役をやって、この年齢のドクターも沢山いらっしゃるので少しずつお話を伺って、患者さんからの色んな想いを受け止められるようなドクターを演じ切りたいと思う」と意気込みを語った。

 また、共演する松坂は、これが久しぶりの映画撮影となり、「改めてやっぱり一人じゃ何もできないんだなと痛感したし、この現場に入ってがっつりとお芝居をやっている時に、ちゃんと皆で一つの作品を作るというこの力強さが改めて、僕の中にエネルギーとして入ってきて、活力になるというか、しっかりと作品を作っていくんだという気持ちになる」とコメント。広瀬は「監督に、この作品の中では太陽でいてほしい、とクランクイン前から何度も言って頂いていたので、太陽ってどんなものなんだろうか、生と死に対しても太陽って難しいと思っていた。現場に入って皆さんとコミュニケーションを取りながら(それが)できていたらいいなと思いながらも、責任を感じながら日々参加している」と語った。

 2021年全国ロードショー。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。