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シネクイントのCF、達成も更なる支援求める

【FREE】シネクイントのCF、達成も更なる支援求める

2020年06月16日
 パルコが運営する渋谷の映画館「シネクイント」が、支援を求めるクラウドファンディング(CF)を「ブースター」上で12日に開始した。

 同館は新型コロナの影響により、4月8日から6月4日までの約2か月間休館した。6月5日から再開したものの、使用できる座席数を半減させている上、客足もまだ鈍い。そこで、映画館を存続させるため今回のCFプロジェクトを立ち上げた。

 運営担当者は、「2月中~下旬から動員に影響が見られ始め、3月28・29日の週末に休館し、4月8日から完全に休館となりました。通常、シネクイントの月の売上は2000~3000万円ほどですが、今年の4月は数十万円、5月はゼロになってしまいました。GWも盛り上げるために色々準備していましたが、それも全て飛んでしまいました。(6月5日の)再開後も非常に厳しく、動員数は想定の5割を切っており、土曜日でも動員数ゼロの回があるほどです」と厳しい現状を明かす。

 CFの目標額は150万円に設定。12日の応募受付後、様々なメディアに取り上げられたことで、15日14時時点で487人から225万円の支援が集まり、早くも目標額をクリアした。ところが、実際に必要な額にはまだまだ届いていないという。さきの運営担当者は「CFは、シネクイントとしても初めての取り組みで、どれほどご支援頂けるのか、手探りの状態で企画しました。まずは自社でコスト削減などの努力を行い、その上で、せめて赤字の一部だけでも補えればという想いで始めました」と、控えめに目標金額を設定した理由を話す。早々に目標額を達成したことについては「予想以上の反響を頂き感謝しています」としつつ、「休館中の(家賃などによる)赤字は非常に大きいですし、営業を再開すると、お客様が少ない時間帯でも、少なくとも3人(+社員1人)のスタッフが必要になります。それらを踏まえると、全然足りていないというのが実状なのです」という。引き続き8月2日まで支援を募り、今後はストレッチゴールの設定も検討していく。

 なお、支援に対するリターンは、鑑賞券やトートバッグのプレゼント、スクリーンでの氏名表記など。15万円コースの申込者には、シネクイントの3時間貸し切りを提供する。リターンは8月中に発送する。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。