【FREE】ミニシアターエイド基金、応援金3億円突破
2020年05月15日
コロナ禍に際して、全国のミニシアターを救うべく発足したクラウドファンディング「ミニシアターエイド基金」(モーションギャラリー)では最終日の14日、応援金3億円を突破した。コレクター数は2万7千人以上。1か月間で達成。とくにこの日はアクセスが集中し、繋がりにくい状況となった模様。参加劇場数は118、参加運営団体数は102。1参加団体につき、約280万円が分配される。
分配金額は各館によって、コロナ禍によって生じた損失を補填できる範囲が異なるが、これまでヒアリングしてきた各館の話から類推すると、これによって3~4か月閉館を回避できるところもある。今後、ミニシアターエイド基金に寄付する団体もあることから、実際に分配される金額はさらに増える。
また、同基金では、最終日前夜の13日、ユーチューブ上でライブ配信「#ミニシアターと私」を実施した。14日14時までに2万回以上視聴されている。
冒頭、発起人の深田晃司監督、濱口竜介監督、モーションギャラリーの大高健志代表が出演し、多くの支援が集まったことに感謝を述べた。その後、全国各地の劇場(ディノスシネマズ札幌劇場、フォーラムシネマネットワーク、シネマテークたかさき、あまや座、横浜シネマ・ジャック&ベティ、高田世界館、名古屋シネマテーク、京都みなみ会館、第七藝術劇場、萩ツインシネマ、鹿児島ガーデンズシネマ、桜坂劇場)支配人が運営継続の想いを語った。さらに、各界より茂木健一郎、片渕須直、矢部太郎、林海象、中村高寛、玉城ティナ、加藤るみ、森崎ウィン、井浦新、斎藤工、渡辺真起子、小泉今日子ら著名ゲストも出演し、ミニシアターの思い出をそれぞれ語った。
そのなかで、大高代表は、「過配分になる恐れがあることを懸念していたが、お話を聞いていくなかで、われわれが想像している以上にミニシアターが痛んでいることが分かった。 “3億円が集まって良かったね” という話で終わらせてはいけなくて、平時にもきちんと考えていかなければいけない。ミニシアターエイドから形は変われどコミットしていきたい」と述べた。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。