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第5回京都国際、CL中島監督新作や深作特集

【FREE】第5回京都国際、CL中島監督新作や深作特集

2018年09月08日
 第5回を数える「京都国際映画祭」が今年も開催される。開催期間は10月11~14日。毎年のテーマを“映画もアートもその他もぜんぶ”とし、京都ならではの寺院や、大学、企業などとコラボしながら上映イベントを始め、アート展示などを行っている。今年のキャッチコピーは「京都上映中。」に決め、名作を生みだしてきた京都の街全体で、映画のある幸福を多くの人と共有したい、という思いを込めた。

 3日、京都で開催概要会見を開催。11日のレッドカーペット/オープニングセレモニーは昨年に引き続き、世界文化遺産である西本願寺の重要文化財の南能舞台で開催することや、当日は日本映画の発展に大きく貢献した人物を称える「牧野省三賞」、国際的な活躍を期待する俳優を表彰する「三船敏郎賞」を発表することが告げられた。

 名誉実行委員長の中島貞夫が登壇し、「映画祭が5歳になった」と目を細め、自身が監督した時代劇『多十郎殉愛記』をクロージング作品としてワールドプレミア上映すること、同映画祭で発表できる喜びを語った。その一方、8月に亡くなった俳優・津川雅彦さんについて触れ、「こうした悲しみを乗り越えながら前に進んでいかなければ」とコメントした。

 同映画祭の映画上映は、メインとなるコンペティション部門は設けず、未公開作の新作を上映する「特別招待作品」、旧作にフォーカスした「特集上映」などを用意している。

 特別招待作品の枠で上映する、中島貞夫監督の新作『多十郎殉愛記』は

 高良健吾らを起用した20年ぶりの長編映画で、“殺陣=ちゃんばらの魅力を存分に見てもらうこと”をコンセプトに製作。特別招待作品では、その他、作品発表のたびにユニークな手法が話題となる映像作家宇治茶の『バイオレンス・ボイジャー』や、千原ジュニアが娘を何よりも想う“偽”の父親役を演じ、血のつながりがない2人のドラマが観客の涙を誘う『ごっこ』(監督:熊澤尚人)など10作品を上映する。

 特集上映ではまず、深作欣二特集。1975年『仁義の墓場』、1977年『北陸代理戦争』、1992年『いつかギラギラする日』の3作品を振り返る。次に、黒澤明、溝口健二、小津安二郎、市川崑など日本を代表する名監督と名作を撮り続けたカメラマン、宮川一夫特集。1960年/市川崑『ぼんち』、1967年/森一生『ある殺し屋』の2作品を上映する。その他にも京都ゆかりの作品、アート視点で制作した作品などを上映する。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。