【FREE】NTTグループ「映画館の映画鑑賞」調査結果
2018年07月05日
映画館に足を運ぶ人は減っているが、1人あたりの平均鑑賞本数は増えている――。NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社が運営するネットアンケート「NTTコム リサーチ」は、このほど「映画館での映画鑑賞」に関するアンケートを実施(6月8~12日)。その結果を公表した。
全国の10~70代の男女を対象に行い、有効回答者数は3229人だった。この調査は2012年から同時期に実施しており、今回で7回目となる。
■映画鑑賞率・平均鑑賞数 直近1年以内(17年5月~18年5月)に映画館で映画を観た人の割合は35・3%だった。調査が始まった2012年の45・3%から緩やかに落ち込んでおり、今回が最低となった。一方、鑑賞本数の推移を見ると、年間5~11本の人が過去最高の25・0%を記録。12本以上鑑賞した人の8・9%を合わせると33・9%で、これは前年比1・0ポイント増だった。
■性年代別鑑賞率 例年通り「女性10代」が圧倒的に割合が高く、前年とほぼ同じ65・8%を維持。一方「女性20代」は48・1%と、10代と大きな乖離がある状況も例年と変わらない。なお、男性も鑑賞率が最も高いのは10代で、45・9%だった。
■『名探偵コナン ゼロの執行人』鑑賞率 今年80億円突破の大ヒットになった『名探偵コナン ゼロの執行人』と、昨年の『~純黒の悪夢』(68億9千万円)との鑑賞率比較も行った。まず、今年の鑑賞率が最も高いのは「男性20代」で38・9%(前年比8・5ポイント増)。次いで多いのは「女性20代」で35・1%(11・8ポイント増)だった。男性は20~30代、女性は10~30代で鑑賞率が上昇しており、「女性30代」にいたっては26・7%で19・6ポイント増もの増加率を見せた。
■『グレイテスト・ショーマン』鑑賞率 50億円を突破した『グレイテスト・ショーマン』の調査では、最も鑑賞率が高いのは「女性20代」で25・2%。この層は『ラ・ラ・ランド』でも1位であり、実写ミュージカル映画は女性20代に響きやすいという結果となった。
■情報源 直近に観た映画の情報源としては、「テレビCM」が前年と変わらず1位だったが、40・2%で2・4ポイント減。一方「劇場の予告編」が39・1%で1・4ポイント増と増えており、ほぼ同じ率で2つがトップで並ぶ結果となった。また、「ツイッター」は14・7%で0・8ポイント増と、右肩上がりで推移している。
■動画配信利用率 有料動画配信サービスの利用率は15・2%で、前年比3・9ポイント増。性年代別では「男性20代」が最も高く28・4%で、前年から9・0ポイントも増加している。「男性10代」も同程度に上昇し22・5%と2番目に高い。男女間で比較すると、男性層の利用率の高さが目立つが、女性層も20代を除いて利用率は軒並み上昇している。
なお、映画館鑑賞者の有料動画配信サービスの利用率は23・5%で5・7ポイント増と、全体の利用率(15・2%)に比べて高くなっている。
■利用している動画配信信サービス 一般の有料動画配信サービス利用者(※別調査)と、今回の映画館鑑賞者の有料動画配信サービスの利用者の比較では、両者とも最も多いのは「Amazonプライム・ビデオ」(一般:61・7%/映画館鑑賞者:55・6%)だった。次いで「Hulu」(一般:24・4/30・2%)という結果。両者の傾向が分かれたのは「ネットフリックス」で、一般は13・4%だったが、映画館鑑賞者は23・9%と高かった。
■夏に観たい映画 今年の夏(7~9月初旬)に観たい映画の調査では、1位がほぼ同率で『ミッション:インポッシブル フォールアウト』(21・6%)、『ジュラシック・ワールド 炎の王国』(21・5%)だった。以下、『劇場版コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命』(17・7%)、『オーシャンズ8』(14・0%)、『銀魂2 掟は破るためにこそある』(12・3%)、『未来のミライ』(10・3%)と続いている。
「12本以上鑑賞」のヘビーユーザーに限ると、『ミッション~』と『ジュラシック~』が49・5%で同率1位。以下『オーシャンズ8』(34・7%)、『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』(30・7%)と続いており、『マンマ・ミーア!~』はヘビーユーザーの鑑賞意欲が高いことがわかった。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。