閲覧中のページ:トップ > 映画ニュース >

東映『終わった人』のプレミアに中田監督ら

【FREE】東映『終わった人』のプレミアに中田監督ら

2018年05月12日
 東映配給『終わった人』(監督中田秀夫/舘ひろし主演/6月9日公開)の完成披露プレミアムイベントが10日午後、東京国際フォーラム(ホールC)で行われ、舘ひろし、黒木瞳、広末涼子、田口トモロヲ、ベンガル、内館牧子(原作者)、中田秀夫監督が登壇した。

 作品は、作家内館牧子の同名ベストセラー小説(講談社刊)の映画化。定年を迎えたエリートサラリーマンの悲哀を描く、心温まるコメディ。監督・キャストのコメントは次のとおり。

舘ひろし (主人公の)田代壮介を演じました。 “終わった人” という大変ネガティブなタイトル。終わりに近い年齢の私にとって、本当にやっていいのかどうかという作品でした。作品はコメディで、人生はまだ終わらないという、ポジティブな作品になっています。

黒木瞳 私は定年を迎えた夫を叱咤激励する妻を演じました。演じていて田代千草なのか、自分なのか分からなくなる瞬間がありました。それほど共感する作品だったと思っています。いま舘さんが話されたようにコメディですので、いっぱい笑って、いっぱい元気をもらってお帰りになってほしいなと思っています。お楽しみください。

広末涼子 浜田久里役を演じさせていただきました。私は黒木さんと逆で、自分の役にはなかなか共感しづらい、本来、旦那さんである舘さんに恋心を抱く役だったのです。愛人とも、浮気相手とも違うのですが、最初から監督と話し合いながら役を作らせていただきました。見ていただくと本当に共感させていただいて、リアリティとコメディ要素と切なさとラストには温かい気持ちと前に向かっていけるやさしい作品になり、私もその作品に参加させていただき幸福だなと思っています。

田口トモロヲ 主人公のいとこの役で、主人公とは対極のフリーランスの自由人の役で出演しました。非常にチャーミングで、リアリティのあるコメディになっていると思いますので、楽しんでください。

ベンガル 私は主人公の同郷の高校時代のラグビー部員の同級生の役を演じました。最近、大人のコメディはないので、私にとっては待望の作品になったと思います。

内館牧子 社会的に人は必ず終わるということがありますので、そこをテーマに書きたいなと思っていました。小説を書いて驚いたのは、全国から “あれは俺がモデルだろう” という手紙がいっぱい来ました。実はモデルはありません。辞めてくれと言われれば、このような気持ちになるだろうと想像しながら書きました。原作はシリアスなのですが、本当にいいコメディになりました。

中田秀夫監督 自分が発案した作品で、提案してから2年でここまで来られました。一般の人に見ていただけるので、喜びと緊張が交錯しています。ホラー監督のお前がなぜといつも聞かれるのですが、「終わった人」を読んだ時に、映画監督も仕事がない時は主人公と同じと近しく感じました。主人公だけでなく、黒木さん、広末さんの役も女性の方に共感してもらえる作品になったと思っています。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。