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ギャガ『万引き~』完成披露に是枝監督登壇

【FREE】ギャガ『万引き~』完成披露に是枝監督登壇

2018年04月27日
ギャガ『万引き家族』完成披露試写会 ギャガ『万引き家族』完成披露試写会

 第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品が決定した、ギャガ配給『万引き家族』の完成披露試写会が25日、TOHOシネマズ日比谷スクリーン1で開催され、出演のリリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、樹木希林、子役の城桧吏(11歳)、佐々木みゆ(5歳)、監督の是枝裕和が登壇した。

 是枝監督が「10年くらい自分なりに考えてきたことを全部この作品に込めようと、そんな覚悟で臨んだ」とする同作は、犯罪でしかつながれなかった家族の物語。日々万引きを重ねる父の治役をリリー、その妻の信代役を安藤、彼女の妹の亜紀役を松岡、祖母の初枝役を樹木。是枝監督に「彼の綺麗な瞳をずっと見ていられると思った」と言わしめ、オーディション会場に入るや合格した城は、治の息子の祥太役。「母親と離れ、ポテトチップスを食べる」という内容の演技審査で是枝監督をうならせた佐々木は、この万引き家族に拾われる少女のゆり役を演じている。

 是枝監督にとって、カンヌコンペ部門は『DISTANCE』『誰も知らない』『そして父になる』『海街diary』に続く3年ぶり5回目。カンヌ自体はある視点部門『空気人形』『海よりもまだ深く』を入れて7回目となる。今作のカンヌ参加について是枝監督は「最近まで撮影していて、先週初号があり、そんななかでのカンヌ出品。事態が先に先に行っていて、追いつくのに精いっぱいで、飛行機どうするんだとかバタバタしている状況(笑)。まだ喜び合う前の段階」とコメント。また、「各世代で自分が一番撮りたい役者を集めた。カメラの脇でお芝居を見ながら、彼らのアンサンブルが稀有なタイミングで出会ったように思う」と出演者を称えた。

 是枝組常連のリリーは「こんなに長く撮影に参加したのは初めて。終わるのが嫌だった。この貧乏な家族でいることが心地良かった」と思い入れを語りつつ、海ロケのスチール写真がスクリーンに映ると、「貧乏な『海街diary』みたい」と自虐的にネタにし、会場の笑いを誘った。同じく常連の樹木は「新しい役者も入ったということで、年寄りの私はこれで(是枝組を)辞退します」とするも、リリーから「それ毎回言っていますよね(笑)」とツッコまれるとうなずき、ユーモアに満ちた樹木節を展開した。

 『万引き家族』は6月8日よりTOHOシネマズ日比谷他全国公開。製作委員会はフジテレビジョン、ギャガ、AOI Pro.。制作プロダクションはAOI Pro.。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。