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東宝『のみとり侍』、東京プレで阿部が口上

【FREE】東宝『のみとり侍』、東京プレで阿部が口上

2018年04月04日
東宝『のみとり侍』大江戸プレミア開催 東宝『のみとり侍』大江戸プレミア開催

 東宝配給『のみとり侍』の “大江戸プレミア” と題した東京完成披露試写会が2日夜、有楽町の東京国際フォーラムで開催された。定式幕が開けると、主演・阿部寛が正座の板付きで登場し、「阿部寛にござりまする!」と歌舞伎を彷彿とさせる口上を読み、観客席からは「阿部屋!」「のみとり侍!」と大向こう(掛け声)が飛び交うなど、ユニークな完成披露の幕開けとなった。

 原作は小松重男の短編集「蚤とり侍」(光文社文庫刊)。江戸の浮世で巻き起こる、愛と笑いの痛快人間喜劇として実写映画化された。

 この日、阿部は口上を4分間読み上げた。役について、「江戸のエリートから転落してしまった悲運なのみとり侍を、不肖ながら私、阿部寛が精神誠意演じさせてもらっています。こののみとり業、表の顔は猫ののみとり業、裏の顔は女性に愛をお届けする添い寝業でござりまする」と説明し、「お察しの通り、アッチの仕事でござりまする。アッチのせいでR‐15の指定を受けました」と自虐風に続け、会場の笑いを誘った。さらに、「しかし、ご安心下さい。高校生の皆さま、15歳以上の女子高生の皆さま、お友だちなどを誘って観に来られても、大いに笑って帰れる作品に仕上がっておりまする。15歳未満の若者はご遠慮下さい。ですが、先輩方々に聞いて、悶々としていただくことには何の不足もございません」と洒落を飛ばしてアピールすれば、観客席は「大統領!」「傑作時代劇!」と大いに沸いた。

 口上の後、阿部を始め、共演の寺島しのぶ、豊川悦司、斎藤工、風間杜夫、大竹しのぶ、前田敦子、松重豊、監督・脚本の鶴橋康夫が登壇した。

 阿部は、「口上で疲れました(笑)。こういう経験はもう一生ないでしょうから楽しんでやらせていただきました。オファーに二つ返事では受けられないほどのプレッシャーがありました。撮影に入る時、鶴橋監督は(同作を制作するという)30年来の夢がかなったとおっしゃっていました。つい昨日、DVDで観ましたが面白く、満足しました。口上で申し上げた通り、ラフな気持ちで観ていただけると嬉しいです」とコメントした。

 鶴橋監督は、出演者の一人一人に「今日はよく来てくれたね」と愛情をもって挨拶してまわり、「『のみとり侍』に市民権を与えてやってください」と会場に呼びかけた。

 制作プロダクションはROBOT、製作プロダクションは東宝映画。製作委員会は、東宝、毎日放送、ABCテレビ、テレビ大阪、関西テレビ放送、読売テレビ放送、電通、WOWOW、東急エージェンシー、時代劇専門チャンネル、朝日新聞社、毎日新聞社、読売新聞社、ROBOT、光文社、ひかりTV、GYAO。5月18日(金)全国公開。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。