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第30回TIFF「ジャパン・ナウ部門」会見

【FREE】第30回TIFF「ジャパン・ナウ部門」会見

2017年10月05日
 第30回東京国際映画祭(10月25日~11月3日)「ジャパン・ナウ部門」の記者会見が3日に有楽町の日本外国特派員協会で開催され、久松猛朗フェスティバル・ディレクター、同部門の安藤絋平プログラミング・アドバイザー、この日上映された選出作品『光』の河瀨直美監督の3氏が登壇した。

 冒頭、久松FDは「今年は30回の記念の開催を迎え、より多様で多彩な充実したプログラムができた。そんな記念すべき映画祭の中で、日本の映画を海外へ発信していくという非常に重要なミッションを担うジャパン・ナウ部門は3年目を迎えた。河瀨監督の『光』を始めとして、今年の賞レースを占う作品が揃った。また、これまでの2回は監督特集を実施してきたが、今年は『銀幕のミューズ』とし、蒼井優さん、安藤サクラさん、満島ひかりさん、宮﨑あおいさんの4人の女優にフィーチャーした」と説明。

 続いて、安藤PAが4人の女優の魅力をそれぞれに語るとともに、「4人の女優特集のほか、7本の作品を上映する。その中でも、河瀨監督の『光』は、“失うことの美しさ”や“消えていくことの美学”を表現しつつも、映画という表現することの本質までも語っている。日本の誇るべき素晴らしい監督」と河瀨監督を紹介した。

 紹介を受けた河瀨監督は「この度は東京国際映画祭、第30回開催おめでとうございます。映画祭を30回も続けていくことはとても大変なこと。私もなら国際映画祭をやっているのですごいなと素直に思う」と挨拶。期間中、河瀨監督は講座「マスタークラス」に登壇するが、そのことについては「マスタークラスでは、私自身、生きていることと映画を作ることを切り離して考えられていないので、プライベートな部分と映画を作る部分をどのようにして融合しているのかについて、具体例を出して話していけたらと思う」と概要を話し、「なら国際映画祭では、新しい映画作家と一緒に私がプロデューサーに就く形で映画を作っており、今まさにイラン人の女性監督が映画を撮っている最中だが、そういったように一緒に映画を作るワークショップのようなものをやっていけたらと考えている」とコメントした。

〈「ジャパン・ナウ部門」上映ラインナップ〉

▽吉田大八監督『美しい星』▽石井裕也『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』▽三島有紀子『幼な子われらに生まれ』▽是枝裕和『三度目の殺人』▽大林宣彦『花筐/HANAGATAMI』▽河瀨直美『光』▽湯浅政明『夜は短し歩けよ乙女』

〈第30回特別企画「ジャパン・ナウ 銀幕のミューズたち」〉

▽蒼井優出演『家族はつらいよ2』『花とアリス』▽安藤サクラ『0・5ミリ』『かぞくのくに』▽満島ひかり『海辺の生と死』『愚行録』▽宮﨑あおい『怒り』『EUREKA』
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。