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諏訪監督の仏日合作『ライオン~』Wプレミア

【FREE】諏訪監督の仏日合作『ライオン~』Wプレミア

2017年10月03日
 ヌーヴェルヴァーグを代表する名優ジャン=ピエール・レオーを主演に迎え、『M/OTHER』『不完全なふたり』『ユキとニナ』の諏訪敦彦監督が8年ぶりに撮りあげた仏日合作『ライオンは今夜死ぬ』のワールドプレミアが9月29日(スぺイン現地時間)、第65回サン・セバスチャン国際映画祭コンペティション部門で行われた。

 ジャン=ピエール演じる、年老いた俳優ジャン。かつて愛した女性ジュリエットの古い屋敷を訪ねると、幽霊となってジュリエットが現れる。さらに、地元の子どもたちが忍び込んできて、映画撮影に誘われることに。撮り進めるうちに過去の記憶と向き合い、残された時間、ジャンの心に生きる歓びが再び灯されていく。

 ワールドプレミアには、諏訪監督、ジャン=ピエール、共演のポーリーヌ・エチエンヌが参加した。約2千人キャパの会場は超満員。3人は観客とともにワールドプレミアを鑑賞した。場内では、何度も笑い声や歓声が起こり、エンドロールが始まるや熱狂的なスタンディングオベーションが響き渡った。

 公式記者会見では、諏訪監督が同作について「ジャン=ピエールと、『この映画は死を描きながらも、生きていることは素晴らしいというテーマの映画にしよう』と話した。映画をご覧いただいて感じられるのは、生きるということに対する、いきいきとした実感だと思う」と語った。ジャン=ピエールは「ヌーヴェルヴァーグの継承者として尊敬する諏訪監督とともに作品を作りあげることができたことが本当に嬉しい。『ライオンは今夜死ぬ』というこの奇跡に参加できたことがとても幸福だ」とコメントした。

 さらに、ジャン=ピエールは、劇中で歌っている「ライオンは寝ている」を熱唱し、会場を盛り上げる場面も。会見中は、諏訪監督とジャン=ピエールが何度も微笑み合い、今回のコラボレーションに満足している様子だった。配給はビターズ・エンド。2018年1月よりYEBISU GARDEN CINEMA他全国順次公開される。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。