東宝『君の名は。』ハリウッド実写化が決定

　東宝は28日、新海誠監督のアニメーション映画『君の名は。』の実写映画化権を米パラマウント・ピクチャーズとＪ・Ｊ・エイブラムスの制作会社バッド・ロボットに許諾し、両社と共同で実写化に向けて開発を進めていると発表した。

　ハリウッド版実写映画は、バッド・ロボットのＪ・Ｊ・エイブラムスとリンジー・ウェバーがプロデュースを担当。脚本は『メッセージ』で今年のアカデミー賞脚色賞にノミネートされたエリック・ハイセラーが手掛ける。また、東宝の川村元気プロデューサーが、今作でもプロデューサーとして開発に参加する。なお、同作の日本での配給は東宝が行う。東宝は、日本のＩＰ（知的財産）を基にした海外との共同製作・リメイクを進める専門チームを立ち上げており、「今後、同様の案件を増やしていく予定」としている。

▽新海誠監督のコメント　『君の名は。』は、日本に暮らす僕たちのローカルな想像力、ドメスティックな技術で組み立てた映画です。そういう作品がハリウッドと交わることで、もしかしたら新しい可能性のようなものを見せてもらえるのかもしれない――そんな期待をしながら、完成を楽しみに待っています。

▽川村元気プロデューサーのコメント　これ以上ない、夢のようなチームになりました。Ｊ・Ｊ・エイブラムスさんが『君の名は。』をハリウッドで実写化したがっていると聞いたときは信じられない気持ちでした。バッド・ロボットで彼と会って話すまで「これは夢だ、きっと夢に違いない」そう思っていたのですが、どうやら現実のようです。数々の名作を現代的なセンスで生まれ変わらせてきたＪ・Ｊ・エイブラムスさん。『君の名は。』をハリウッドで実写映画として生まれ変わらせるにあたりＪ・Ｊ・エイブラムスさんと彼のチーム以上のクリエイターはいないと思います。また脚本のエリック・ハイセラーさんが書いた『メッセージ』はここ数年で見たＳＦ映画のなかで最も心を動かされたものでした。ＳＦとラブストーリーが融合してクライマックスへと突き進む『君の名は。』を、エリックさんならば最高なかたちで表現してくれると確信しています。ＪＪさん、エリックさんと共に『君の名は。』のハリウッド版実写映画をプロデュースできることを心より誇りに思います。

▽島谷能成東宝社長のコメント　日本が誇る『君の名は。』をハリウッド最高のクリエーターの方々と一緒に実写化する機会を楽しみにしています。