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EH『あん』公開1年でロケ地全生園に植樹

【FREE】EH『あん』公開1年でロケ地全生園に植樹

2016年06月01日
 エレファントハウス配給『あん』が16年5月30日、公開初日から1年を迎えた。同作はどら焼き屋を営む、雇われ店長(永瀬正敏)と元ハンセン病患者(樹木希林)たちのドラマを描いた映画。昨年に公開されるや、新宿武蔵野館ほかでロングラン上映され、50万人以上の動員を記録。海外でも45の国と地域で上映されるなど高い評価を得てきた。同日、これらを記念して原作者のドリアン助川氏、出演の樹木、永瀬がロケ地「国立ハンセン病療養所多磨全生園」を訪れ、高さ3メートル程のしだれ桜3本を植樹する式典が行われた。その他、「あん」のタイトルが刻まれた記念碑や、製作委員会、ドリアン助川氏、出演者から集まった100万円が同園の自治会に寄贈された。

 原作執筆のキッカケはドリアン助川氏が元入所者・森元美代治氏に取材をしたこと。式典は入所者に見守られる中で行われ、森元氏も参加した。ドリアン助川氏は同園や森元氏を始めとする協力者に対し、「巡り合った方々と映画を作った。(映画化に際して)くじけそうになった時、全生園の納骨堂でお祈りをしたら企画が動き出した。亡くなった方々の気持ちも背中を押してくれているのだろう。お礼を言いたい」と感謝の気持ちを伝えた。

 当日、47歳の誕生日でもあった河瀨直美監督は体調不良の為に欠席した。樹木が病院にいる河瀨監督に電話をかけ、誕生日を祝う一幕もあった。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。