1月16日、生誕100周年記念「市川崑映画祭 光と影の仕草」(配給:KADOKAWA)が角川シネマ新宿で初日を迎えた。映画『おとうと』(60年)上映後に舞台挨拶が行われ、女優・岸惠子が登壇した。
『おとうと』は岸惠子が初めて市川崑監督作品に出演した作品。岸惠子は同作の撮影について「『これはあなた以外にやる人がいません』と言われ感動して引き受けたけれど、撮影が始まるとお気に召さなかったようで、『もうやめようか』と言われた。でも『口をずっとぽかんと開けていてごらん』という監督の一言で、役が入ってきた」と監督の独特な演出方法について明かした。さらに、「監督は魔術師のようで、お顔を見ていると、自然と役に吸い寄せられてしまう」と魅力を語り、「とにかく甘いものが好きで、よくあまーいすき焼きを食べに行った。厳しいくせにとっても優しい監督と仕事が出来て、私はとても幸せだなと感じている」と笑顔で締め括った。なお同映画祭は2月11日まで開催中。