第28回東京国際映画祭では28日夜、特集企画「日本のいちばん怖い夜~Jホラー降臨~」の一環としてオールナイト上映会が新宿ピカデリーで開催された。『女優霊』(中田秀夫)、『CURE キュア』(黒沢清)、『呪怨 劇場版』(清水崇)など全4本が上映された。その内の1本は、Jホラーブームの火付け役である中田監督の最新作『劇場霊』(配給:松竹/11月21日公開)。この上映がジャパンプレミアとなる同作では、上映前に舞台挨拶が行われ、中田監督、出演の島崎遥香、足立梨花、町田啓太が登壇した。
劇場を舞台にしたジェットコースター・ホラー映画。中田監督は「『女優霊』から20年間ホラー映画と関わり続けてきた。心霊現象というのは『あってはいけないことがあったり』や『いてはいけないものがいる』ということ。これらを突き詰めてきた。本作では人形を出す。人形はあってもいい存在なので、いかに怖くさせるかを考えた。Jホラーが次のステップに行くようにという想いで制作した。先日、本作のチェックをした。この先20年、監督を続けていけるなという手応えを感じた」とコメントした。役に恵まれず、焦りを感じはじめた若手女優の役を演じた島崎は「小さい頃、家族と一緒に中田監督の作品を観た記憶があり、役者として参加でき嬉しい。何もかも分からない状態だったが、その時その時に出来ることを一生懸命やった。本作は4DXで観ることもできる。ホラー映画を4DXで観るということはあまりないので、是非ご覧ください」と語った。製作委員会は日活、京楽産業ホールディングス、電通、松竹、ハピネット。制作プロダクションはジャンゴフィルム。音楽はThinking Dogsの「もしもあなたが…」(ソニー・ミュージックレコーズ)。