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ドワンゴ、日韓問題描いたドキュメント企画

【FREE】ドワンゴ、日韓問題描いたドキュメント企画

2015年07月16日
「ニコニコドキュメンタリー」発表会(左から川上会長、吉川氏、Fiona氏) 「ニコニコドキュメンタリー」発表会(左から川上会長、吉川氏、Fiona氏)

 ドワンゴとニワンゴ両社が運営する日本最大級の動画サービス「niconico(ニコニコ)」は、ドキュメンタリーを中心とした世界中の映像作品を配信する「ニコニコドキュメンタリー」という新たな取り組みを行う。15日に発表会見が六本木・「ニコファーレ」で実施され、川上量生ドワンゴ代表取締役会長、吉川圭三ドワンゴ会長室エグゼクティブ・プロデューサー、イギリスの制作会社Blakeway Productions(以下:ブレイクウェイP) クリエイティブ・ディレクター/Fiona Stourtonが出席した。

 同企画のテーマは「本当のことを知りたい」。国内外、新旧問わずネットメディアだからこそ配信できる選りすぐりの話題作や衝撃作を揃えネット配信していく。会見では最初の配信作品『タイズ・ザット・バインド~ ジャパン・アンド・コリア~』が発表された。同作は、国際的な第三者の視点から日韓問題を描いたもの。第三者視点とは、制作を担ったブレイクウェイPを指す。英国人が、主に両国の人々を対象に従軍慰安婦、領土問題、ヘイトスピーチなど様々な論点について取材を行った。各60分尺の2話構成。7月30日22時から第1話、8月7日22時から第2話をニコ生で放送。韓国語字幕版も同時配信する。配給は、BBC ワールドワイドが担当し、15日現在、配給対象地域・国など調整中。企画/著作はドワンゴ。関連番組も31日から8日まで5回に分けて放送され、ニコ生ユーザー同士が活発に議論できる場も提供していく。

 川上会長は、「タブー視される日韓問題。我々日本人が作ると偏ったものが出来てしまう恐れがある。そこで制作をブレイクウェイPに委ねた。完成を見ると驚いた。知っていたことも、知らなかったことも全てが新鮮なものに思えた」と語った。吉川氏は「視点が異なると物事の見え方は変わる。スタッフも全員英国人なので日韓人にインタビューをした時、返ってくるコメントが我々のそれとは違う。さらには、編集、画面構成なども違う。また、BBCのリサーチ力は驚くべきもの。世界中にネットワークを持っており、映像を世界商品にしている強みを持っている。持っているのみならず、例えば学者を選ぶセンス、コメントを引き出す力にも長けている。本作は学術的にも高いレベルに到達しているのではないだろうか」と出来栄えに満足している様子を見せた。Fiona氏は、「オファーが届いた時、日韓問題というテーマに興味を持ち重要な事柄だと受け止めた。撮影には6~7カ月の時間を要した。2話構成になっており、第1話では、1600年頃から第2次世界大戦あたりの範囲、第2話では今日も続く両国間のセンシティブな問題に焦点を当てた」と作品の中身を説明した。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。