ワーナー・ブラザース映画配給『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のジョージ・ミラー監督が来日し、その会見が5日に六本木・ニコファーレで実施された。6月20日(土)より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリー他2D/3D&IMAX3Dによる全国ロードショー。
会場であるニコファーレは、4面モニターに映像が映されることで、映像に立体感を感じることができた。当日は、会場の模様がニコニコ生中継によって日本全国のユーザーに届けられ、リアルタイムのコメントが4面モニターに流れた。会見の冒頭、迫力ある予告編が会場一杯に流れると、ミラー監督が登壇。ニコ生中継について、「こんな体験は初めてだ。まるで誰かの脳の中に迷い込んだようだ」とお気に入りの様子だった。ミラー監督は、司会者や記者からの質問のみならず、ユーザーからのコメントにも丁寧に答えながら、会見は進行された。
ニコ生中継のほかにも4面モニターは活用された。日本版エンディング曲「Out of Control」(ソニー・ミュージックレコーズ)を歌う「MAN WITH A MISSION」のジャン・ケン・ジョニー、『極道大戦争』の公開を控える三池崇史監督がそれぞれオンラインから登場。ミラー監督は、「本作を視覚的ロックオペラと呼びたい。彼らの曲は、まさにその象徴だ」とジョニーを賞賛。三池監督は、「日本映画界怒りのデス・ロードこと三池崇史です」とジョークを交えて挨拶すると、「時代を逆流していく上で恐れや不安は?」と映画作家ならではの質問。ミラー監督は、「いつも恐れを持っている。映画界は予測できない波に乗っているようなもの。しかし、米WBは、私がしたい映画を、つまり、いわゆるハリウッド映画にない映画であることを当初から理解してくれていた。やり易かった」と返答した。
同作では、愛する者を失った主人公マックスと2人の反逆者。自由と生き残りを賭けた3人のMADな戦いが描かれる『マッドマックス』シリーズ最新作。撮影は130日間連日行われるハードスケジュールだったという。出演は、トム・ハーディー、シャーリーズ・セロンら。ミラー監督はハーディーについて、「シリーズ1~3作まで出演したメル・ギブソンと同じ雰囲気を漂わせていた。彼しかいないと思った。両者とも、好感が持てる印象だが、どこかミステリアスで、動物的な危険性をあわせ持っている」と語り、「セロンについては、彼女しかいないと決めていた。彼女は元々バレエダンサーをやっていたこともあり、空間を使う能力に長けていた。また、1つのジェスチャーによって、感情を伝えることができる女優だ」と続けた。