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『杉原千畝』製作報告会見にグラック監督ら

【FREE】『杉原千畝』製作報告会見にグラック監督ら

2015年05月20日
東宝配給『杉原千畝 スギハラチウネ』製作報告会見 東宝配給『杉原千畝 スギハラチウネ』製作報告会見

 東宝配給『杉原千畝 スギハラチウネ』の製作報告会見が、19日に六本木のザ・リッツ・カールトン東京で実施され、チェリン・グラック監督、奥田誠治エグゼクティブ・プロデューサー、飯沼伸之プロデューサー、主人公・杉原千畝役の唐沢寿明、共演の小雪、ボリス・スジック、アグニェシュカ・グロホウスカが登壇した。スジックとグロホウスカは、ポーランド人俳優であり、今回が初来日という。

 同作は、戦後70周年特別企画作品として製作されるもの。第二次世界大戦中、リトアニアのユダヤ難民およそ6千人にビザを与えた日本人外交官・杉原千畝(1900~86年)を描く。企画/製作は日本テレビ。制作プロダクションはシネバザール。その他日本の出演者は、塚本高史、濱田岳、二階堂智、板尾創路、滝藤賢一、石橋凌、小日向文世ら。企画が立ち上がったのは12年頃。ロケ現場は、ワルシャワを中心としたポーランド全域。昨年9月13日にクランクイン、11月6日にアップしている。19日現在、編集などのポスプロ段階という。完成は8月を予定。

 飯沼氏は、「戦後70周年を迎える今、戦争を改めて考える機会を提供したい。日本のシンドラーと呼ばれる程、ヒューマニストとして杉原さんは有名だ。しかし今回、彼の諜報外交官としての側面も取り上げた。19日現在開催中のカンヌ国際映画祭でも紹介している。世界各地での公開を目指す」と話した。次に、奥田氏は、「グラック監督がUSユニット監督を務め、唐沢さんが出演した『太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男』(11年)は、ヨーロッパで広く公開され、非常に人気のあった作品。次に、小雪さんも出演された『ALWAYS 三丁目の夕日』(05年)は、世界各国で親善大使の役割を果たした作品。そして、『杉原千畝』は、両方を兼ね備えている作品だ。実際、ハリウッドにいる知人から関心を寄せてもらっている。ポーランドやリトアニアでも公開、試写を行いたい」とコメントした。グラック監督と唐沢のコメントは次の通り。

グラック監督 私は国籍がアメリカだが、生まれは日本。父はユダヤ人の血をひいていて、母は、日系人だがアメリカで路上暮らしを経験したことがあると聞いている。こういった背景が私にはあり、杉原千畝さんの話を近く感じた。制作のきっかけになった要素でもある。

唐沢寿明 杉原千畝さんの名前や功績を様々な人たちに知ってもらいたい。そういった想いを持って演じた。現場では、日本語、英語、ポーランド語などの様々な言語が飛び交っていた。撮影方法もそれぞれ違った。それでも全員が1つの方向を観ていた。思い出深い経験だった。

 12月5日(土)より全国ロードショー。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。