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『死んだ目』加納『独裁者』飯塚両監督登壇

【FREE】『死んだ目』加納『独裁者』飯塚両監督登壇

2015年03月10日
左より加納監督、清水尚弥、飯塚監督、清水尋也 左より加納監督、清水尚弥、飯塚監督、清水尋也

 東京のテアトル新宿で2月21日より独占レイトショー公開中の『死んだ目をした少年』のトークイベントが、3月7日の上映後に行われ、主演の清水尚弥、加納隼監督、そして同じく清水が主演した『独裁者、古賀。』の飯塚俊光監督が登壇した。

 『死んだ目~』は、独特のタッチとストーリー展開で根強いファンを持つ人気漫画家・古泉智浩氏の同名コミック(青林工藝舎刊)を、これからの活躍が期待される加納監督で実写映画化したもの。淡々と過ぎゆく毎日の中で、生きる意味を見出せないでいた思春期の少年の成長を描く新世代の青春映画。

 当日は “俳優・清水尚弥” の魅力や2作品・2役へのアプローチについて、両監督の演出法や作品の感想などについて語り合った。『独裁者~』は、2012年の伊参スタジオ映画祭シナリオ大賞受賞の飯塚監督オリジナル脚本を映像化し、第28回高崎映画祭、2014年の福岡インディペンデント映画祭、PFFアワードなど様々な映画祭で高く評価され、今夏K,s cinemaで公開が決定している。

 清水は「飯塚監督は緻密に演出プランを作成して指導してくれた。加納監督は撮影前にリハーサルを重ねていたので、撮影中はあまり細かく演出せず任せてくれた」と2人の監督について語り、「目標とする人やどういう俳優になりたいかは掲げず、目の前の役としっかり向き合って演じていきたい」と、今後について抱負を述べた。

 飯塚監督は『死んだ目~』について、「漫画原作はまだ読んでいないが、加納監督は大胆な度胸のあるカットをいくつも撮っていたと思う」と指摘。加納監督は「(清水演じる)主人公が恋をしているか、いないかは2つの物語の大きな違い。清水くんがしっかりと演じてくれているので、まわりの若いキャストも映えることができた」と評した。2作品とも思春期の学校が舞台で、いじめという重いテーマを描きながらもエンタテインメント性があるなど、偶然にも共通点が多い。主人公がいかに成長していくのか、監督の個性も見比べてみると興味深い。

 なお、『死んだ目~』の撮影は昨年8月に栃木県の足利市内で行われたが、「若手映画作家育成プロジェクト2014」(3/14より角川シネマ新宿他で公開)の一本である飯塚監督の最新短編『チキンズダイナマイト』も昨年11月に同市で行われた。なお、特別ゲストとして、『渇き。』『ソロモンの偽証 前後篇』などに出演している弟、清水尋也が最後に登壇し、兄についての思いを語るサプライズもあった。

 今後のイベント情報は、▼3月11日(水)上映後=「大人の日」と題し大人の俳優によるトーク。ゲストは結城貴史×松岡哲永×加納監督。▼14日(土)=本作限定チロルチョコを上映前、先着45名にプレゼント。上映後に中野量太(監督)×紗都希(本作出演)×緑茶麻悠(女優)によるトークも予定。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。