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東北新社、平成24年3月期中間決算は
大幅な増収増益ながら、映画部門からは撤退か?

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東北新社、平成24年3月期中間決算は
大幅な増収増益ながら、映画部門からは撤退か?

2011年11月11日

 東北新社が10日に発表した「平成24年3月期第2四半期決算」(平成23年4月1日~9月30日)は、「ザ・シネマ」など放送関連事業が好稼働し大幅な増収増益を計上した。

 同期の連結売上高は7.1%増の297億6000万円、営業利益は76.1%増の34億9300万円、経常利益が74.5%増の37億8800万円、純利益が77.4%増の20億7700万円。

 同社のセグメント別業績は、CM制作部門を中心とした制作関連事業が全体の約50%以上を占めているが、今期も売上高が4.8%増の163億4000万円、営業利益が2.3%増の30億6600万円と55%を超えた。しかし、CM制作の受注が増えたわけではなく、震災後の広告市場の厳しいコスト環境のため、販管費を中心としたコスト削減に努めた結果である。

 放送関連事業は、前期より連結子会社化した㈱ザ・シネマなどが好調で売上高が19.3%増の67億1700万円、営業利益が39.2%増の18億2900万円と大幅な増収増益となった。

 一方、映像関連事業は大型劇場用映画の吹替業務など日本語版制作が好調に推移し、売上高が19.7%増の58億2300万円と増収となったものの、ライツ事業やテレビ配給事業が低調で6億6100万円の営業損失を計上した。

 特に今期は「SOMEWHERE」「テンペスト」の2本の外国映画を配給したが、いずれも興行不振で営業損失の要因ともなった。同社は20数年前より継続的に外国映画の買付け・配給を手掛けてきたが、今回の2本の劇場公開によりストックがなく、新しい買い付けもしておらず、配給の専任スタッフもいないことから事実上外国映画の配給から撤退の模様。そして、コンテンツ制作事業部で扱ってきた邦画・番組制作もTVドラマの「牙狼〈GARO〉」のみで、出資を行う邦画の新作もなく、邦画製作からも撤退する方向である。

 物販事業はスーパー部門を中心に震災後の消費低迷から売上高が10.6%減の30億4700万円、営業利益が22.5%減の8400万円と減収減益となった。

 なお、通期の業績予想は売上高590億1500万円(前回発表564億1700万円)、営業利益50億8800万円(38億2300万円)、経常利益54億5700万円(41億円)、純利益26億0400万円(17億0600万円)と上方修正した。

(代表取締役社長:指田 洋)

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