東映=ワーナーブラザース映画共同配給「手塚治虫のブッダ-赤い砂漠よ!美しく-」(5月28日東映系公開)の公開を記念して、4月17日(日)まで東京タワー・フットタウン3階タワーギャラリー33で「鎮魂と慈悲 ブッダの素顔展-手塚治虫と四大巨星」が開催されている。
同展は、画家としても活躍する著名人の石坂浩二、片岡鶴太郎、工藤静香、八代亜紀の4氏の作品を中心に映画のイメージアートを担当した岡野玲子氏、そして手塚治虫氏によって描かれた仏教の祖である「お釈迦様=ブッダ」の素顔を鑑賞してもらう絵画展。中でも俳優、歌手、タレントとして活動する石坂、片岡、工藤、八代の4氏の作品はそれぞれが二科展出品のキャリアを持つだけに、プロ顔負けのできであると言ってよいであろう。
特に、石坂氏の作品「出現」は哲学的なものさえ感じる。石坂氏は「手塚先生の“ブッダ”を読んだ感動のまま、末法の世の赤く汚れた、怖しい空を塗り、燃え上がるばかりの古木を描き進むうち、今回のまったく想像の出来ぬ災害が起きてしまった。この絵は私の祈り」とコメントを寄せた。
片岡氏の作品(「仏陀」)は、「初の本格的な仏画として描いた」作品である。東日本大震災で被災した日本人の姿が礼儀正しくおちついてみられると海外のメディアで紹介されているが、「私は日本人の根元にある“仏生”というものを感じた。(絵を通して)日本人の心の中にあるブッダのとなえた仏教、仏心を感じてもらえれば・・・」と片岡氏。工藤氏の作品は「信念の光」。「いろんな本を読んで最初に浮かんだアイデアを描いた」という。「お釈迦様が瞑想している時に、ヘビがヘラを広げてお釈迦様の頭に傘をさしたという話を読んだのです。自分が雨に濡れても人を思いやる気持ちを感じて欲しい」と。
八代氏の作品は「ブッダ像」。「あくまで“八代亜紀の”人間であり、青年、修行するブッダを描いた」という。「人間は欲だらけであり、無償の愛をあたえる親であり、幼き子を描き、大好きな絵を通して被災者の心を癒したい」と、自作のテーマを話している。
なお、会場ではそれぞれの作品のポストカードが販売され、収益金は東日本大震災で被災された人々と被災地のための義援金として寄付される。
(代表取締役社長:指田 洋)