昨年 “3D元年” として大ブームを巻き起こした3D映画。今年4月以降の公開予定作品は別表の通りで、邦画7本、洋画23本、すでに公開された4番組(WDJ「トロン:レガシー」10・12/FOX「ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島」2・25/東映「ワンピース3D・トリコ3D」3・19/WDJ「塔の上のラプンツェル」3・12)を含めると34作品にも上る。
昨年の映画興行成績が、入場人員1億7435万8千人・興行収入2207億3700万円と歴代最高興収を記録したのは、この3D作品が原動力になったことは言うまでもない。昨年の洋画興行成績ベスト5は、(1)「アバター」(興収156億円/FOX)、(2)「アリス・イン・ワンダーランド」(118億円/WDJ)、(3)「トイ・ストーリー3」(108億円/WDJ)、(4)「カールじいさんの空飛ぶ家」(50億円/WDJ)、(5)「バイオハザードIV アフターライフ」(47億円/SPE)とすべて3D映画が独占。邦画も「THE LAST MESSAGE 海猿」(東宝)が80億4千万円を上げ第2位、「仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド」(東映/15億4千万円)も20位にランクイン。これら3D映画の累計興収が600億円を超え、その内、実際に3D上映された作品の累計はその8割であり、500億円に上り、年間興収(2207億3700万円)の4分の1強を上げた。
では、今年はどうであろうか。昨年の公開作品に匹敵するタイトルは「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」(5・20/WDJ)と「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」(7・15/WB)という大ヒットシリーズの最新作2本のみ。昨年は “3D元年” として3Dであればすべて話題となったが、昨年12月に公開した「トロン:レガシー」(21億円)あたりから、内容が重視されるようになったのではないか。東日本大震災の影響から低迷が続く映画興行界。果たしてこれら3D映画が起爆剤となるか、見守りたい。