CJ Enter~ 今年のラインナップが勝負
2011年01月31日
「CJ Entertainment JAPAN(株)」が、2011年のラインナップ12本を発表した。
同社は、韓国最大手の映画会社「CJ Entertainment(株)」とティ・ジョイ系の映像制作会社(株)アマゾンラテルナが合併会社として昨年4月に設立した映画配給会社。
ここ数年、日本の映画界は中小配給会社の倒産や単館系映画館の閉館が相次ぐなど、大手企業の寡占化が著しく、新たに業界に参入する企業も少なかっただけに同社にかける期待も大きかった。発足1年目の昨年は、鳴りもの入りでパラマウントピクチャーズジャパンと共同配給した「TSUNAMI」など7作品を配給したが、いずれも惨敗、低迷した。
同社の配給作品の大半は、韓国CJ作品であり、日本に在韓国・朝鮮籍の人が数100万人住んでいるが、テレビドラマはともかくとして、韓流ブームが去った後だけに、同社の発足そのものに疑問符が投げかけられもした。
今回発表されたラインナップは、アクションあり、感動作あり、サスペンスあり、3D大作あり、3Dアニメあり、大スター主演の大作あり、とバラエティに富んでおり、自社の企画製作による日本映画の製作にもトライする。
昨年の反省を踏まえ、モニター調査などマーケティングを採り入れ、韓国CJ作品は編集作業にも何らかの形で関与するなど、日本のマーケットを意識した作品を提供していく方針。
発足時、同社のベ・ヒョンチャン社長は「3年後、日本で5番目の配給会社を目指し、年間売上100億円を上げたい」と話していたが、果たして実現するのか、成否は今年にかかっていると言っていいだろう。
(代表取締役社長:指田洋)